この話は、
母の叔母にあたる人のご主人さんの話です。
母の村からは少し離れた山よりの集落に夫婦で住んでいて、
母が兄弟姉妹らと連れ立って遊びに行っても嫌な顔ひとつする事もなく、
妻方の子供たちを歓迎してくれたそうです。
その叔父さんが畑の帰りに、
狐の巣穴を見つけました。
中では子育て中らしく、
子狐がいる様子でした。
そっとしておこうと、
あまり巣穴に近づく事もしなかったそうです。
ある日、巣穴の近くまで来たとき、
巣穴の前で火を炊いて煙で中を燻っているのを見つけたそうです。
慌てて火を消して助けようとしたのですが間に合わず、
巣穴の中の母狐も子狐ももう死んでしまっていました。
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