関西の知り合いから訊いた話。

瀬戸内海のあたりの小島の漁村で、
海から流れ着いたもの
は『エビスさん』といってありがたがられるらしい。

そんなエビスさんのなかでも、
一番いいのは人間の死体で、
死体のエビスさんが流れ着くと必ず大漁が続くんだそうな。

瀬戸内海は昔は水軍とか海賊とかの根拠地で、
けっこう荒くれどもがいた。

それで不漁が続くと、
『偽エビス』っていう儀式?をやったらしい。

これは他の島にいってこっそり島に上陸して、
その島の人間を殺しちゃう。

殺した人間の死体を、
自分たちの島に流れ着くような場所で流すと、
自分たちの島に『偽エビス』が漂着する。

そうなると、
本物のエビスさんほどではないけど
かなり大漁になったとか。

いまでも、不漁が続くと関西の大都市に、
ホームレスの人たちを探しにいく業者みたいなのがいるらしい。

まあ、言うまでもないけど
ホームレスの人に仕事があるって言って騙して、
その人が『偽エビス』にされちゃうんだって。

【意味怖】意味がわかると怖い話の最新記事