昔住んでた村に、
ティーンズ巫女みたいなのが居た。

ティーンズの何人かは、
そいつの日常の世話をしなきゃなんなくて、
俺もその一人だった。

その巫女は良く分かんなかったが、
死者の魂が見えたり、
来世が見えたりするらしかった。

俺は1年間ぐらいその世話の仕事に携わってから、
親の都合で引っ越した。

で、当時リストラされて、
そのショックで傷心旅行みたいなのをした。

20年振りに村に戻って、
昔の友達に会いに行った。

1週間位旅館に滞在して、
色々村の中を見て回ってた。

村の恒例の行事かなんかで、
その巫女を見かけた。

何かひっかかるなと思っていたら、
巫女は当時の姿のままだった。

友達に

「巫女様2代目になったんだ?」

ってきいたら、

「あれは歳を取らないから」

って言ってた。

あと、恐れ多いからそういうことを言うな、
みたいなことを言われた。

ハァ?って思ったが、
詳しくは詮索しなかった。

当時は、この先どうやって飯食ってくかとか、
家族の問題とか、色々あって大変だった。

だから、そのことは忘れて今に至るんだが、
思い返せばオカルトだなと気づく。

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