知り合いの話だけど
昔、そいつに彼女が居たんだけど、
その彼女が俺から見たら結構可愛い性格してるんだよね

知り合いがスマホのアプリゲーをやってたら

『何それー?私もやるー!』

みたいに、
どんな事でも絡んで来てくれる性格だったらしい

俺なんか彼女なんか出来ないくらいのブサ男だから
羨ましくて羨ましくてしょうがなかった

だが、実際当事者になってみれば
そう言う感じではないんだろうな

知り合いは
その彼女のそういう所が鬱陶しくて鬱陶しくて
仕方が無かったらしい

それで、知り合いはとうとうブチ切れて

『お前なんか死んでしまえ!
鬱陶しいんじゃ!ボケ!』

みたいに怒鳴って
家を追い出したらしい

彼女は知り合いの事が好き過ぎてヤバイって言ってたくらい
知り合いの事が好きだったんだ

それなのに突然突き放されて、
彼女は壊れてしまった

1週間かそこら精神病院に通院した辺りで、
彼女は自ら命を絶った

知り合いは、罪悪感は多少あったみたいだが
もっとサバサバとまではいかないけど、
ベタベタしない子を探そうと合コンしまくってたらしい

毎回合コンでゲームとかやってたみたいなんだけど、
ゲームを始めるぞって時に、
毎回どこからか元カノの声に似た声が聞こえてきたんだって

その言葉が

『私もー!』

みたいな言葉だったから、
よくある言葉だし、
女性の声って似た声の人多いから
勘違いかなって思ってたんだって

それで、やっとこさ理想的な女の子と出会って
付き合う事が出来たんだけど、
ある日デートしてその後ホテルヘってなったらしいんだけど
ホテルに入った瞬間、
知り合いの全身冷水を浴びたみたいに
ゾワッと寒気が起きたんだって

まぁ、その子とは初めてのホテルだったみたいで
ヤル気満々だった知り合いは
気にしないで部屋を選んで部屋に向かったんだって

その部屋に近づく度に、
寒気や軽い頭痛、
耳が痛くなり目まいがしたみたい

これはおかしいぞって思った知り合いだったけど、
僅かながら性欲が勝ち
ホテルの鍵を開け
部屋に一歩入ったその瞬間
真っ暗闇の深夜の海に突き落とされたかの様な、
絶望と冷たさを感じたらしい

知り合いは動けなくなり、
目の焦点が合わなくなったのだが、
その時の彼女はテンション上げて
部屋にズンズン入っていったんだって

それでいつまでも部屋に上がってこない知り合いを呼びに行き
手を掴み引っ張って部屋に上げようとしたんだって

『早くしよ?』

みたいな事を照れながら彼女に言われた瞬間、
知り合いの頭の真後ろから滅茶苦茶低い声で

『わたしも~~~~~』

って声が聞こえてきたらしい。

知り合いは、全身汗が噴き出して、
でも後ろにずっと何かの気配を感じていたから
後ろの出口からは出れない

彼女は

『大丈夫?体調悪いの?』

とか言っていたけど
それどころじゃなかった

帰りたいけど振り返れない

どうすればいいって滅茶苦茶考えてたら
目の前が真っ暗になってそのまま倒れたみたい

それで暫くして、
意識を取り戻した

ベッドの布団の中で寝ているのが感覚で分かった

手を動かすと、
手が誰かの手に当たった

そこで、倒れる瞬間の事を思い出し
再び全身から汗が噴き出した

まさか・・・

そう思ってたら、
その触れた手がそっと握り返してきて

『XX君大丈夫?』

って声をかけてきた。

なんだ、彼女か・・・

そう思って目を開けると
確かにそこには彼女が寝ていた。

だけど、
知り合いの目は彼女の方を見ていなかった。

彼女のその先というか
隣に目を見開いて横たわってる元カノ。

彼女は

『体調マシになった?』

とか言ってるんだけど、
知り合いはずっと硬直してたって。

気のせいか、
体調が悪いから幻覚を見てるのかって思って
ずっと元カノを凝視してたんだって

10分くらい経ったくらいに知り合いは、
目の前に元カノが居るけど何もして来ない

このまま帰れば大丈夫か?

とりあえず電気をつければ大丈夫かって思って、
彼女に電気を付けるように言おうとしたんだけど、
元カノの目が段々黒くなっていき
全体的に黒くなって段々薄くなりやがて消えた

最後に、

『どうして・・・』

って聞こえたらしい

彼女が電気を付けた辺りで、
やっと知り合いは動ける様になり急いで帰った

その後も、
何度か彼女らしき霊?怨念?を見たけど
(本人曰く悪夢をみて目覚めた瞬間
天井に巨大で真っ赤な彼女の顔を怖くした顔?)
最近はやっと収まったらしい

もちろん、
彼女とはその日別れたきりあってない

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