女友達が体験した話。

高校の頃、
学校から帰る為に友達2人と電車に揺られていた。

ロングシートの座席に座って、
窓の外を眺めながら話をしていたら
トンネルに入った瞬間、
窓の向こうにフワフワ浮いた女の首が!

A「ギャアアアア!」

B「見た!いま見たよな!!」

C「うわー、今の相当やばいでー。」

Cは家系的に霊感があり、
あいつはタチが悪いやつで、
憑いてくる可能性があると話した。

A「ちょ、何なんそれ!どーすりゃええの!?」

C「オカンに教えてもらったんやけど…
これで祓えると思うねん。」

それは、各自が寝る時に、
お茶と水を一杯ずつコップに入れ、
枕元に置き就寝する。

それを10日間続ける。という方法。

C「それとB、アンタにはこれ。」

B「…数珠?」

C「あんた引き寄せやすい体質やねん。
術だけやったら心配やから、これ付けておき。」

B「…わかった。ずっと付けとくわ。」

と、この日は各自帰って、
その術を行い就寝した。

そして何の異変が無いまま、
10日が経った。

で、10日目。

Aはこの日に限って、
術を行うのを忘れて寝てしまった。

「まずいかなー…」

と思いつつ、
学校に行ってCに相談。

C「あほう。
…とりあえず学校終わったら家に来ぃ。
おかんに見てもらうから。」

Cのオカンは霊感が強いどころの話ではなく、
霊媒師としてやっていける位の能力の持ち主。

結局、放課後に3人でCの家に集まる事となった。

放課後、Aは部活があったので
遅れてC家に向かっていた。

住宅地をトコトコ歩いて、
Cのマンションの前まで来た時に、
視線を感じた。

とても嫌な視線。

恐る恐る目を向ける。

女が見ていた。

駐車場の車の下に挟まれるように。

思いっきりAを睨んでいる。

A「!!!!!!!!!!!!」

ダッシュで階段を駆け上がり、
Cの家へ飛び込む。

C「A!大丈夫!?」

A「…やばい…やばいよー…」

そこにC母登場。

C母「あんた!何連れて来てん!」

そういうと、
窓の外をチラリと見て

「髪ボッサボサの紅い服来た女やろ!」

A「そう!」

C母「Bちゃんがさっきから体調悪くしてずっと寝てるから…
マズいと思ってたんや。とりあえず…」

その時、寝ていたBが突然起き上がって

B「刺された!!!!!!」

そう叫ぶと、わんわん泣き始めた。

C母「やばい。C!塩持って来て!!」

塩を持ってくると、
C母は泣きわめくBにパラパラと塩を振りかけながら
お経みたいな物を唱え始めた。

…その様子を見守ることしか出来ないAは、
ある異変に気づいた。

数珠が…白っぽいはずである数珠の色が…
鮮血のような赤にみるみる変わっていく。

そして、

パーーーーーーーーン!

数珠がはじけ、
Bは正気に戻って、

「なに、なに??」

みたいな顔をしている。

どうやら数珠が身代わりになってくれたらしい。

それ以来、その女が出る事はもう無くなったらしい。

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