うちの両親が体験した話なんだけどね。

飼い猫のリンスがある日いなくなったらしい。

外に出ても必ず帰ってくるから、
2日も帰って来ないのは心配だったらしい。

でも3日目に、
家の近くでまず母がリンスの姿を見た。

あれ、そうかな?ってくらい一瞬だったらしいけど、
出かけてた父に

「リンス戻ってきたんだな、駐車場にいたぞ」

って言われて、
母もさっきのはリンスって分かった。

お腹も空いてるだろうし、
早く家に連れて来ようと外に出たら、
リンスは少し離れた所にいた。

「おいで」

と呼んでも来なくて、
リンスはゆっくりと家とは反対方向に歩いていった。

しかも、時々振り返っては母をみた。

母は走ったりしてリンスが逃げるのも嫌だったから、
リンスの後をついていった。

リンスは近所の家の塀に登ると
反対側に降りてしまった。

母が塀の反対側を覗くと、
そこには怪我してグッタリしたリンスがいた。

古い工具みたいのに足を挟んで動けず、
最初母は死んでるかと思ったそうだ。

母は急いで足を外して病院に行った。

命は問題なかったけど、
時間が経ってるせいか爪先部分を切断した。

両親が見たリンス(正確にはリンスそっくりの猫?)は、
その日以来一度も見てないらしい。

近所に似た猫飼ってる家もないし、
今だに両親は不思議がってるよ。

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