伊○丹で買い物をしてたら
1階エスカレーター付近で迷子だろう子供を見つけた。

別に泣いてるわけでもないが
流石に5歳ぐらいの男の子一人では着てないだろうから
迷子と思ってた。

キョロキョロと何かを探してる。

近場には親らしきものは居ない。

冷たいかもしれないけど、
無視してエスカレーターへ。

服を探してたら案の定アナウンスが。

「○○からお越しの××様、お子様がお待ちです~」

と特徴等を伝え、
案内所に来るように促す。

先ほどの子供の事が頭に浮かぶ

何となく耳に入った程度でそれほど気にせず。
良い服が見つかったので試着室へ。

着替えてる最中、
閉めたはずのカーテンが
フワッと下から何かが入ったかのように膨れた。

鏡に先ほどの迷子が映っており

「サンポだよ。」

という。

何を言ってるんだ、
と追い出そうとするとニターと笑い
サンポだよ。と再度言う。

散歩?だから?と
意味がさっぱりわからず
無理やりにカーテンの外へ出す

「サンポだよぉ」

と下の隙間から顔を出す姿が鏡に映り
多少なりとも恐怖を感じた。

向こうに行け、という意味で
手をシッシッと追い払う真似をする。

猶も「サンポだから」という。

何を言ってるんだ、
この餓鬼と怒鳴りそうになるが抑えて店員を呼ぶ。

この子をどうにかしろ!という前に餓鬼が逃げる。

餓鬼がエスカレーターを踏み外し落ちる。

下の階で餓鬼が顔を隙間に挟まれて
ギャアギャアと喚き散らしている。

ブーブーとエスカレーターが音を立てて止まる。

下は血の海になっている。

餓鬼はそれでも

「サンポだよぉ」

と泣きさけぶ。

店員が餓鬼の横を通りすぎて、
と言うか無視して
エスカレーターの横のボタンを押して再度動かし始める。

おいおい!!
と流石に慌てて下に向かって叫ぶ。

「動かすと危ない!」

と。

子供の顔がズズズと音を立てて
エスカレーターに巻き込まれて行く。

店員は無視して立ち去る。

俺は無我夢中で
エスカレーターの作動ボタンを押しに走る。

押そうとした瞬間に
エスカレーターの側面部分のガラスに
先ほどの迷子が映っている。

ニターと笑いながら
ボタンを押そうとしてる俺の足元で
「サンポだよ」と足を躓けようと手を伸ばしていた。

ちょうどその時に上から降りてきた人が、
すみませんと怪訝な顔で声を掛けてくれたため、
ハッと何かから開放された感じに。

特に何もなかったけど、
家に帰りニュースを見てて気づく

○○の××君が死亡、親による虐待か?との見出し。

くそ親が子供をわざとエスカレーターから落としたニュース

洒落にならないほど怖い話なんだけど、
幽霊なのか何なのかわからないものも怖いが
それよりも平気にこういう事ができる
このクソ親のような人間の方が怖い

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