俺が子供のころの話です。

ある日友達の家族とうちの家族とで
一緒にキャンプ場へ行きました。

近くに湖がある
のどかな感じのキャンプ場です。

そこにテントを張って
1泊2日のささやかなキャンプを楽しんだんです。

そして夜になって
友達とともに肝試しをしようという話になりました。

大人たちは
危ないからやめなさいと止めましたが
俺たちは忠告を無視して肝試しをやりました。

肝試しといっても
夜の湖を1周して帰ってくるだけのものでした。

友達がまず湖を1周してきました。

友達は顔色一つ変えずに
今度はお前の番だと
俺を促しました。

俺も怖くないさと思いながら
湖の周りを歩き始めました。

しかし湖の周りはとても暗くて
不安になってきたのです。

そんなときに
前方から懐中電灯を持った人が近づいてきたのです。

俺は身構えましたが、
その人は俺もよく知る友達の父親
(ここからはAと呼称します)
でした。

安心した俺は
Aに湖を1周したら戻ると告げました。

するとAは
自分もそこら辺をぶらついたら戻る
と言ったのです。

別れる際にAは
私にレモンキャンディーを渡してくれました。

そのレモンキャンディーは
後で食べようとポッケにしまって
そのままテントまで戻りました。

テントには
自分以外の全員が揃っていました。

俺はAにレモンキャンディーの礼をしなければならないと思い、
その旨を伝えるとおかしなことを言いました

「レモンキャンディーなんて知らない、
なんのことだ?」


俺はAがからかっているのだろうと思いましたが
どうも本当にAはレモンキャンディーをくれたことどころか
湖で俺にあったことさえ身に覚えがないようでした。

俺の母親も
Aは一度もテントから出ていないと
真顔で言っていました。

いよいよ薄気味悪くなった俺は
そのまま寝袋にくるまって寝てしまいました。

では俺が湖で出会ったAのような人物は
いったい誰だったのだろう?

その時もらったレモンキャンディーは
気味が悪くなって
キャンプ場の湖に放り投げて捨てました

本当の話です。

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