うちの祖母の話なんだけど、
駆け落ちして一緒になった祖父とは本当に仲が良くて、
チャーミーグリーンの昔のCMみたいで可愛いらしかった。

祖父は最後にボケて、
スイッチが入ると祖母に

「浮気してるだろー見たぞ」

とか夜中に起きて
祖母を責める&タクシーを拾う高度な徘徊で、
温泉病院に入ることになって、亡くなった。

最後は毎日塗り絵を『仕事』として一生懸命に塗っては、

「頑張って稼がないと、
ばーちゃんに苦労させたくないからな」

と。

そんな祖父が亡くなった直後、
祖母の夢だか枕元に立ったのか祖父が現れて、
塗り絵が入ってた箱をしきりに指さして何かを言っていたと。

目が覚めて箱を開けると、
塗り絵の他にスケッチブックが入ってて、
そこの1ページに祖母宛てに手紙が書かれていたそうだ。

内容はもうラブレターに近いもんで、
祖母は誰にも見せずに泣きながら読んで、
いつも首から下げてるお守りの袋に畳んでしまい、

「これは私の宝物。
私が亡くなったら一緒にお棺にいれてね」

と笑顔で言った。

だから約束を守って誰も読まずに、
一緒に入れてあげた。

【意味怖】意味がわかると怖い話の最新記事