彼女を駅前で待ってた所、
信号が青になり、
道路挟んだ向こうから彼女が歩いて来た。

ふと何の気なしに、
目の前の横断歩道を渡って来る彼女を写メで撮った。

俺「おー」

彼女「ちょっとトイレ行って良い?」

会って早々なんだ、とは思ったが、
駅のトイレに入る彼女を見送った。

約2分後、再び信号が青になり、
通行者が目の前の信号を…目を疑った。

トイレに行ったはずの彼女が歩いてくる。

しかも服が違う。

イタズラにしても、絶対無理。

トイレで着替え、
再び向こう側の道路に全力疾走したとしても
時間的に2分程度では絶対無理なのだ。

大体、そんなことしたら俺の目に止まる。

俺は何も言えなかった。

何の根拠も無かったが、

「後から来た彼女が本物だ」

と思ったのだ。

その後、居酒屋で食事してる時、
どうしても気になってさっきの写メを見た。

確かに姿かたちは彼女だ。

だが何か違和感を感じる。

何かがおかしい。

まず、昼の3時で
超晴天だったにも関わらず、影がない。

他の通行人にはあった。

そして、右手が左手より少し長い。
俺は体が震えてきた。

目の前の彼女は良い気分で飲んで、
すでに出来上がっている。

そして1番違和感を感じたのが顔だ。

俺は何の気なしに、
彼女の顔の右側を指で隠してみた。

すると、顔の左側だけ

般 若 の 様 な 顔 だ っ た

今もその彼女と付き合っている。

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