僕が小学校六年生の時の話です。

当時僕達は、
修学旅行で仙台へ行きました。

何事もなく日程は進み、
旅行の最終日の時です。

バスでとある橋を渡っている最中、
バスガイドのお姉さんが
にこやかにこんな事を言いました。

「この橋の両脇に高い頑丈なフェンスがありますよね。
実はこれ、自殺止めのフェンスなんですよ。
この橋は自殺の名所で、
今でも谷底には死体がゴロゴロ転がっているそうです」

それを聞いてキャーキャー騒ぐ女子。

正直僕も

「なんて事を言うんだこの人は・・・」

と軽く引きましたが、
他の男子が盛り上がっていたので
それに合わせてテンションを上げました。

その時僕は使い捨てカメラを使っていて、
まだ十枚近くの残りがあります。

どうせ最終日で撮るものはないし、
ここで全部使っちゃおう。

そして勇敢な姿を見せ付けて
女子にモテモテだ。

という安易な事を考えながらイスの上に立ち、
奇声を上げながら激写しました。

後日、
写真屋さんで現像されたブツをさっそく受け取り
家に帰って眺めました。

橋で撮った写真は予想通り、
フェンスだかなんだかよくわからない
ボケた写真の連続。

ま、こんなもんだろ。
と自嘲しながら最後の写真をめくると、
そこには不可解な景色が映し出されていました。

どうみても橋上から映されたであろう、
深い渓谷。

全体的にモヤがかかったような
ボンヤリとした写真でした。

フェンスを全部取っ払ってでもしない限り、
写せない景色です。

バスとフェンスの距離からいって、
そのような写真を撮ることは不可能。

修学旅行中の事を思い出しても、
他にそんな景色のところはありません。

それにカメラも、
旅行中の店先で買ったものです。

ありえない写真に少し気味が悪く思いましたが、
まあハッキリ言ってしまえばただの風景写真です。

どうでもいいか。と思い
その写真を机の上に投げた瞬間、
僕はもう一つの意味を理解しました。

ボンヤリとしているのはモヤなんかではなく、
どアップで写っていた卒塔婆でした。

どうしてこんなものが!
と本格的に気味悪く思い、
沈鬱な気持ちになりましたが、
友達と遊ぶ約束をしていたので
とりあえず机の引き出しにしまいました。

その夜、もう一度確認してみようと思い
引き出しを開けると、
そこには何もありませんでした。

家族が勝手に捨てたと思い
全員に聞きましたが知らないの一点張り。

そして僕はその一ヶ月後、交通事故で・・・

なんていう事はなく、
何事もなく過ごしました。

オチの無い話でごめんなさい。

そういえば母が現像した袋を見て
「写真の数が合わない」と言っていました。

もしかして写ってはいけないモノが写っていて、
写真屋さんが処分したのかもしれません。

たぶん母の勘違いだと思いますけど。

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