これは霊的に怖い話じゃないのを最初に言っておきます。

数年前、
私は友人かつ同僚のT子と
19時くらいに繁華街を歩いていました。

すると後ろから

「ねえ、ちょっといい?」

と声をかけられた。

振り返ると、
小柄な(155センチくらい)中性的な顔立ちの男の子が
困ったような顔をして立っていました。

「今から友達と飲みに行くんだけどさ、
一緒に飲まない?奢るよ」

ナンパか、と思い周囲を見ると
その男の子を見つめる
髪を後ろで縛ったチャラそうな男の人がいました。

とても友達同士には見えない…。

そもそもナンパなんてしてくる相手に
ほいほいついて行っていいわけもない。

そう思って断ろうとしたら、T子が

「奢ってくれるの?なら行く」

私はびっくりしました。

友人の中でも特に堅物で、
宝塚の男役をやるようなカッコイイT子が
ナンパになびくなんて信じられなかったからです。

戸惑いながらも
T子の返事のおかげで嬉しそうにニコニコする男の子を見ていると
断らずにはいられません。

そもそも成人してるのか?と思いつつも、
髪を縛った男性が合流して手近な居酒屋に入りました。

入り口で男の子が年齢確認をされて、
私たちと同い年の25歳だと言うことが発覚。

T子は嬉しそうにしていました。

テーブルに着き、
自己紹介(小柄なほうがM、髪を縛っているのがSと名乗りました)や
雑談をしているとナンパ二人は同僚で、
二人共オタク趣味が共通で仲良くなったという話も聞きました。

それがなければ
下手をしたらカップルにも見える二人。

小柄な彼は女性にも見える容姿でしたから。

T子はそんなMにしきりに話しかけ、
いつも以上にお酒を飲んで
しまいには酔い潰れてしまいました。

私もかなり酔い、
Sに肩を貸され
帰りの電車に乗り込み帰宅しました。

T子はMがホテルに引きずって行った。

翌日、会社が休みだった為
昼過ぎに目を覚まして携帯を見ると、
T子から

「やっぱり当たりだった。Mは良物件。
手出しされなかったし、奥手で可愛い」

とメールが着ていた。

そんな事から二人は付き合い始め、
昨年結婚した。

なんで彼女がそんな話に乗ったか、
T子に聞いてみた。

「実は私は霊感がある。
Mには5人以上も霊が付いていて、
しかも全部が成仏しかかっている。
成仏する側から霊が寄って来る。
でもどんな悪霊だろうが彼にかかれば極楽浄土へ行けてしまう。
本人は自覚はないようだが、魂が善人なんだ。
こんな良物件他にない」

幽霊より、オカルトより、
そういう理由で結婚したT子が不気味な私でした。

【意味怖】意味がわかると怖い話の最新記事