夜に無性に炭酸が飲みたくなって、
歩いて10分ぐらいのスーパーにコーラを買いに向かっていた。

そのスーパー行く途中、
左側に家が並んで右側に田んぼがある道があって、
そこだと車通りも少ないから、母に

『欲しいものある?』

とかメール打ちながら道路の左側を歩いてた。

そしたら、
急に足元に穴が開いたような感じがして派手に転んだ。

穴が開いたというか、
階段を上っているときに

『あともう一段』

と思っていたら無かったときみたいな、
踏みしめる場所が想像の場所と違ったような感じ。

転んだついでに携帯もすっ飛んだ。

慌ててこけたままの状態でとりあえず携帯を拾って、
壊れてないことと、
こけた場所に穴が無いことを確認して、
恥ずかしかったから周りに人がいないか確認していたら、
左側に家、右側に田んぼがあったはずなのに、
左側に田んぼ、右側に家があった。

この時は何を思ったか、

『転んだ拍子に一回転したか』

とかバカな事考えてた。

でもそのまま立ち上がろうとした瞬間に、

「やばい、間違った!」

っておじちゃんの声が聞こえて、
膝立ち状態の俺のケツを思いっきり蹴られた。

一瞬身体が浮くぐらい強い蹴りだった。

尾てい骨辺りの痛みに悶絶しながら振り向いたけど、
おじちゃんどころか誰もいなかった。

今思えば怖いけど、
この時はケツが痛いし、
早く炭酸飲みたいと思って、
そのままスーパーに向かった。

風景はちゃんと左側が家、
右側が田んぼだった。

不思議と言えば不思議なんだけど、
転んだ拍子に一回転して、
蹴られてまた一回転したとか言われたら、
そうなのかもしれないと思ってしまう。

でも確かに周りに誰もいなかったし、
隠れる場所もそれこそ田んぼの中ぐらいしかない。

蹴られたことも勘違いかと思えたけど、
風呂場で確認したらケツに痣ができてた。

そんな釈然としない話。

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