先輩から聞いた話です。

その日、先輩達は地元じゃ有名な心霊スポットに
複数の友達ツーリングいったそうです。

そのスポットは峠の途中にあり、
7体の地蔵が並んでいるという所です。

その7体の地蔵のうち
右から3.4番目の地蔵の顔が削られており、
霊感の強い人が見ると
5番目の地蔵の顔も削られている様に見えるそうです。

先輩達がスポットに付き地蔵を見ると
確かに5番目の地蔵の顔はあり、
先輩達は不満を漏らしましたが
安堵の顔浮かべました。

その後、その場を離れ
ツーリングの続きを始めました。

先輩達はツーリングを満喫し
帰ることしました。

帰るついでにもう一回地蔵を見ようと言うことになり、
またスポットに行きました。

みんな少し余裕があったみたいで

「これで5番目の地蔵の顔がなかったらネタになるなw」

と笑いながら地蔵を見たそうです。

地蔵の顔はちゃんとありました。

……でも、一人(Aとします)がこう呟きました。

「顔……全部ないやん」

みんなAがふざけてるんだと思ったそうですが、
みるみるAの顔が青ざめ体がガタガタと震えだしたので、
これはやばいという事ですぐその場を離れたそうです。

とりあえずコンビニに寄り、
温かい物を飲まそうとコーヒーを買いました。

Aはそれを受け取り、
飲み始めた瞬間コーヒーを吐き出しました。

みんな何事かと思い吐き出されたコーヒーを見ると、
数本の白髪が混じっていたそうです。

こうなると、いよいよ洒落になりません。

Aは目に涙を浮かべ

「家に帰りたい、家に帰りたい」

と言い出したので、
先輩達はAを家に送りとどけ、
各自で解散になりました。


[ここからはAの話です]

Aは帰るなりすぐに眠ってしまい、
目を覚ますと外はうっすら明るくなっていました。

Aは喉がかなり乾いていたそうで、
飲み物を欲し体を起こすと同時に
かなしばりに襲われました。

Aはドアの方に頭を向けて寝ているので
体を起こすと、ドアの方が
まったく見えない状態になってしまうんです。

後ろでドアの開く気配がし、
小さな足音が近付いて来ました。

Aは怖くて目をつむりました。

足音がとうとうAの真後ろまで近付いてきました。

そして耳元で

「どうして?」

と聞こえたと同時に気を失ってしまい
気が付くと昼過ぎになていました。

その後、特に何もないのでよかったとAが言っていました。

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