10年くらい前になる話なんですけど、
読んでください。

夜、私は二段ベッドの下で寝ていて
夢をみていたんです

その夢の中でもやっぱり寝ているんですよ。

でも、夢の中で私は少し開いた雨戸の隙間から、
顔半分焼け爛れた髪の長い女の人に、
手首をつかまれて窓の方に引っ張られているんです。

その頃私は12歳ぐらいで、
そんな怖い体験したこともなかったから、
とにかく抵抗したんですが、
ものすごい力で女の人は引っ張ってきて、
夢ですからそんなに時間はたってないと思いますけど、
30分ぐらい引っ張られてたと感じました。

そうしてるうちに体は、
半分窓の外に出てしまい、
顔のすぐ横にその女の顔がある!

もうくっつきそうなぐらいで、

「もう、だめかも…」

と思った時、
女の人が、にた-っとわらったんです。

その瞬間、
はっと目が覚めたんです。

「…なんだ、夢か…。」

その時、急に窓が気になり、
振り返ると…
開いてるんです。

夢と同じぐらい5センチほど。

怖くなり電気を点けて窓を思いっきり開けました。

外は真っ暗で誰もいません。

「やっぱり夢だったんだ。よかった」

安心してなにげに掴まれていた手首をみたんです。

確かめるために。

安心したかったから。

でも、見なければよかった。

その左手首には、
くっきり指の跡がついていたんです。

3日ぐらいその跡は消えませんでした。

上で寝ていた弟にもその跡を見せたから
証人になってもらえたんですけど、
3年ほど前にガンで亡くなってしまいました。

怖い話とかする時にたまにこの話するけど、
夢と現実が重なってるから、
なかなか信じてもらえない。

でも、本当に怖かった…。

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