小5の時の宿泊研修で起こった実体験です。

その旅行先の地域は自殺の名所が所々あり、
心霊スポットでも良く紹介されるような場所が多かった。

元々怖い話好きでそういう系に関して
あまり怖さを抱くタイプではなかった自分は
特に気にしていなかった。

怖がりな女子等は出るだの見えるだの喚いていたが、
どうでも良かった。

そんな宿泊研修最終日の夜のことだった。

疲れているはずなのに夜中々寝付けず、
ちょうど起きていた班の子と他愛も無い会話等していた。

その旅館はロッジタイプで個室には左右にロフトが有り、
上の階と下の階に分かれて寝る感じになっていた
(上から下は丸見え)

部屋は12人部屋で
右上3、左上3、右下3、左下3で
上り下りはハシゴを使用。

真ん中は結構広めのホールっぽくなっている。

部屋自体は結構広い。

左右のロフトの真ん中の壁に
羽目殺しのデカイ窓がある。

私は右側の上階、
その会話をしていた友人は左側の下階にいた。

私たち以外全員寝静まっていて、
小声でも声が部屋全体に響く感じだった。

友人との会話に花を咲かせている時、
窓がやたら軋む音が聞こえた。

コツコツっと
小石とかを窓に当てるような音だった。

風が強いんだろうと特に気にすることも無く
再度友人の方を向くと
友人の左横に寝ていた子が起きていた。

部屋は全クラスごっちゃにされるので
知らない子もいる。

もちろんその子は知らない子で
隣のクラスの子だと思っていた。

部屋は天井にランプがあるだけでかなり暗く
その子の顔どころか友人の顔もあまりよくは見えない。

その子は友人の横で
ちょこんと正座をして座っていた。

あぁこの子も中々寝付けないんだーと思い、

「あまり眠くないよねーw」

とか話を振ったりしていた。

でもその子は返事もせず、
凄く大人しかった。

それから少しして
急に眠くなったので寝ることにした。

翌朝。

生活係は部屋全員の枕カバーとシーツを集める決まりで
自分は生活係なのでみんなが遊んでる中
せっせとシーツとかを集めてた。

すると枕カバーが1枚多かった。

12人部屋なのに13枚ある。

しかもその13枚目の枕カバーには
血がべったりと付いていたんだ。

誰か鼻血出したんだ!
と焦った自分はすぐみんなに聞いて回った。

するとみんなそんなの出してないしwとか言う。

しかもその枕カバーをみると、
今出した血と言うより
もうずっと前から付いてましたみたいな感じで
黒ずみ茶色がかってこびり付いているようだった。

さすがに気味が悪くなり、
速攻で先生に枕カバーを渡した。

その後知ったんだけど、友人に聞いたところ
昨晩友人の横には誰もいなかったのだそうだ。

というか左下は定員3名で
一番左端が友人の場所だった。

だから昨晩のその子は普通に考えて
友人の”左”いるわけが無かったのだ。

しかもその窓の軋む音の後、
眠くなった友人は既に寝ていたそうだ。

ではあの時私が話をしていたのは誰だったのか…。

あとこれは関係ないかもしれないが、帰り支度の時
私の体育帽だけ行方不明になりみんなで探したが
結局見つからずその旅館を後にした。

さらにその宿泊研修後からかなり経って知ったのだが
各階全3部屋ある部屋で1部屋だけ、
過去によくない事があったそうだった。

のちにその部屋が自分が泊まっていた部屋だと知った。

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