俺は少し古めのアパートの二階に住んでる

風呂からあがって
体を冷ましてる間にタバコを吸おうと思ってたら切れてて
近くに自販機があるから寝る前に買いに行こうと
テレビをつけたままアパートを出て
バイクで行くには近いしで買いに歩いた

風呂上がりに夜風が気持ちよくて
髪も乾きやすいなと俺は気分良く歩いてた

その自販機までの間に踏切があるんだが
行きは別になにも無く帰りに電車が来て
待つのめんどくさいなと思いつつ
遮断機が下りて電車が通り過ぎるのを待ってたが
踏切の向こうの所になんかあるなってよく見てみたら
小学生くらいの膝から下だけの足がある。

最初は暗いから足だけしか見えないのかと思ったが
こんな時間に外にいるのはおかしい

なにより明かりがほぼ無いのにはっきり見える

これ心霊現象か?
と話のネタになるなとか思ってた

どうせ電車通り過ぎたらいなくなるとかそんなんだろとかも

電車がいつも通り勢いよく通り過ぎ
風で引っ張り込まれそうな感覚を感じた後
確かに電車が通り過ぎたら向こうにはいなかった

遮断機が上がろうかって時に
左の視界の端、俺の左隣にその足があった

しかも俺のその足先が俺の方に向こうとしてた。

遮断機が上がりきる前に
俺は走って逃げた

流石に悲鳴はあげなかったが
かなり怖かった。

恐怖で心臓が鳴って
アパートまでそんな距離も無いが
走った時とは違う息苦しさを感じながら
時々後ろを振り返ったりして
あの足がついてきてないか確認しつつ
アパートの前まで帰ってきた。

アパートの自分の部屋に入って
霊に意味があるかわからないがカギを閉めてチェーンをかけ
心臓もバクバクして呼吸も荒いしので
しばらく玄関扉の前にいた

テレビからCMの賑やかな音もあってか
気持ちもだいぶ落ち着いてきて
ベッドにでも腰掛けて一息つこうとと近づいた時

足首を掴まれた

俺はすぐ下を見るのが怖くて
足首に強く握られ湿った感触を感じつつ
徐々に視線を下に向けていった

そこにうつ伏せで錆びたハサミを持ち
視線を俺の顔に向けた少年のようなものがいた

ようなものというのは
もうすでに見ようによっては老人に見える顔だった

髪も白く乱れて頬もこけ目は血走り
その目で俺の顔を確かめるようにジッと見てた

せっかく収まった心臓が
まるで握られたように痛いくらい鳴り
息も緊張のしすぎでまともに呼吸できなかった

テレビの音もつけてたはずなのに耳に入らなかった

何分くらいその状態だったかわからないがそいつは

「違う」

というと
手を離して吸い込まれるようにベッドの下に消えた。

俺はすぐベッドから離れて
恐る恐るベッドの下を見た

ベッドの下には何もいなかった。

そもそも物が詰められてて
人が入れる訳が無かった。

それから少しした頃、
俺は子供の頃にあったある友達が話してた話を思い出した

ある男の子が遮断機の前でふざけて少年を押して、
こけた少年が電車に足を切断された

少年は生きてはいたが
次の日病院から姿を消して
行方不明になったという話だ。

当時はよくあるデマだと思っていたが
もしかしたらあの時のベッドの下の少年は
自分を押した奴を今でも探しているんじゃないだろうか

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