高校時代に演劇部に入ってて、
舞台の仕込みとかするのに
舞台裏に入る機会が多々あった。
で、その日は
照明を操作する調光室っていう部屋に友人と入った。
本当は二人(自分と友人)は役者だったんだけど、
うちの学校は裏方(スタッフの事ね)専門の部員がかなり少なくて、
照明担当がライトのつり下げの方で呼ばれちゃったから、
自分たちが代わりに照明設定をしにいった。
その調光室ってのは普通、
客席の後方、上部に部屋を構えてる。
だから、そこに行くまでは
結構暗くて細い通路なんかを通るわけ。
調光室の手前には何かの部屋がひとつあって、
そこを通らないといけなかった。
当然そこも明かりなんかついてなくて、
奥にある調光室から漏れる光を頼りに慎重に歩いて行った。
段差とかコードとかがあって、
躓いちゃうからね。
それでやっと調光室についたんだけど、
友人がちらちらさっきの部屋の方を覗いてる。
何してんのかな、と思ったけど、
気にせず作業をしてた。
作業を終えて舞台まで帰ると、
どうにも友人の様子がおかしい。
そわそわしてちょっと青ざめてんの。
「便所か?」
って聞いたら、
「違う。俺、さっき幽霊見たかも。」
とか言いだす。
アホかコイツ、って思って話を聞いたら、
どうやら先程の調光室の手前の部屋にいたらしい。
壁と機材の間に、
白い服着た女がうずくまっていたって。
(体育座りだったかも。)
初めは
「こんなとこで休憩してんの?」
と思ってたらしいんだけど、
帰るときに見たら、
跡形もなく消えていたらしい。
それが人であったなら、
自分たちが作業してる間にどこかに行っただけ。
人でなかったとしても、
白い布で覆われていた機材が
誰かに運び出されたかもしれない。
普通に考えれば、
いくらでも説明がつくよね。
でも、友人は
「ちらちら様子を窺ってたんだけど、
ドアが開閉したことはなかったし、
人の出入りもなかった。
絶対に幽霊だ。」
って。
今まで霊感があるとか言ってなかったし、
この会場もそういう「いわく」は無かったから、
勘違いですませて、
今度は役者のリハーサルに移った。
そいつはリハーサル中に舞台から転落して病院に運ばれた。
腕の骨折で済んだけど、当然本番は出場できず。
コンクールじゃなかったことが不幸中の幸い。
それ以来その会場で何かがあったなんていう話も聞かないし、
友人も普通に生活してる。
あれが幽霊の仕業かどうかは知らないが、
当時はかなりゾーッとしたね。
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コメント
コメント一覧 (11)
コンクールじゃなかったのが不幸中の幸いとは…
舞台から転落して腕の骨折だけで済んだ事の方が不幸中の幸いでしょ😒
仮に脳内現象だとしても、
その人にとっては存在してることになる(笑)
室内照明つけてみいや。始めからそこにおるで。
😆怖い怖い⁇
確かに…よく考えると
ゾッとしました😨
怖い怖い😆
ゾッー←これ、たまに見る表現やけど、口頭で発音できる?
そして翌日もそれ以来10年特に何もない。
つまり、幽霊かどうかは別として小心者は怯えすぎる事で別の問題が生じるから気をつけた方がいいってこと。友人が見たのが幽霊だったとして骨折させて何かメリットあるのか?って思うよ。。。