従弟がおかしくなってしまいました。

数年ぶりに里帰りしてきた、都会に住む従弟が、
到着から2日目の昼にいなくなりました。

最後に言葉を交わしたうちの母に聞いたところ、
散歩に行ってくると家を出たのが午後13時過ぎだったとのことでした。

うちはひどい田舎なので、
マンガ喫茶とかネットカフェとか、
そういうのはありません。

街灯もほとんどないようなものなので、
出かけていった人が夜まで帰らないというのは
ちょっとした問題でした。

その2日後、
彼が発見されたという連絡を受けました。

衰弱が見られるので病院に搬送されたということでした。

父母と一緒に病院に駆けつけました。

一見して肌色がすごく悪くて、
でも点滴をつないだまま静かに眠っていました。

みんなほっとしました。

しかし目を覚ましてみると、
彼はもう以前の彼とは明らかに違っていました。

ずっと独り言を…
天井に向かって言ったり、
布団に向かって言ったり、
急にくすくす笑いだしたり、
おびえるようにきょろきょろしたり。

私たちは小さい頃から18歳くらいまでずっと一緒に育ってきましたが、
あんな彼を見たのは初めてでした。

ただ…あんな彼を見たのは初めてなのですが、
ああいう人を見たのは初めてではありません。

もうずっと昔ですが、
うちの叔父も同じようになっているのです。

細かい話は省略しますが、
彼もおかしくなってしまう以前はごく普通の、
快活な青年(私たちの両親とはだいぶ年が離れていて、
当時まだ20代だったと思います)だったのですが、
突然おかしくなったのです。

私たちの村に何かがあるのでしょうか。

一族にそういう…たとえば血管系の病気とか、
そういうものは聞いたことがないのですが、
血筋として脳をやりやすいのでしょうか。

従弟がこれからどうなるかはわかりません。

精神的に錯乱しているだけなのかもとのことですが、
しばらくの入院は確定みたいです。

ほんの何日か前まで、幼い頃と変わらない、
明るく優しい青年だったのに…。

いつか私も、
何かの拍子に正気を失ってしまう可能性もあるのか、
と思うと、本当に恐ろしいです。

ちなみに、叔父は7年ほど前に病院で亡くなりました。

結局最後まで正気を取り戻すことはありませんでした。

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