少なくとも35年以上は昔の話。

当時、私の伯母の目に農薬がかかり、
一時失明して実家に里帰りしていたそうだ。

また見えるようになるかどうかはわからないと医者に言われていて、
みんなしょぼんとしていたらしい。

私の母は、病気見舞いに数日帰郷し、
母の祖母、私からだと曾祖母に小遣いなど渡し、
仕事もあるので東京に帰ってきた。

数日後、ひいばあちゃんが夢に出てきて、
お坊さんが座るような豪華な紫色の座布団に座って、

「○子、早く帰ってこぉ、早く帰ってこぉ」

と、母に呼びかける。

「でも、ばあちゃん、今夜中だから帰れないよー」

などとやり取りしてる間に目が覚め、
気になって実家に電話すると、
曾祖母が亡くなったという。

なんと曾祖母は、
同じく伯母の病気見舞いに帰っていた、
母のほかの兄弟姉妹たちと、
一緒にアイスクリンを食べてるときに、
ぽとっとそれを取り落とし、そのまま意識不明に陥り、
夜の間に亡くなったらしい。

祖母や伯母伯父たちは、
母に連絡しようと思ったそうだが、
夜が明けてからにしようと思っていたそうだ。

母は、同じく上京していた伯父とともに、
すぐに実家に帰った。

葬式のとき、祖母は曾祖母に、

「かあちゃん、お願いだ。
△子の悪い目を持ってってくれ。
新しい目をやってくれ」

と、お願いした。

するとなんと!

伯母がいきなり視力を取り戻したという。

「棺おけに入ってるばあちゃんの顔がきれーに見えてなぁ」

と伯母自身も語っていたので、
本当の話だ。

△子伯母も祖母も母も、
曾祖母が悪い目を一緒に持っていってくれたので
治ったのだと信じている。

そして時が流れ、
10年ちょっと前に祖母が亡くなった。

私と母はたまたま見舞いに行っていたので、
死に目に会えたわけだが。

そのとき、
母は泣きながら祖母にお願いしたらしい。

「かあちゃん、お願い。
みんなの悪いところ、みんな持ってって。
お願い」

すると、
当時4~5歳だった△子伯母の初孫が、
喘息やアレルギーなどで結構ひ弱かったのだが、
葬式以来、すっかり喘息が治ってしまった。

なんか伯母伯父が多くてごめん。

母、7人兄弟だからさ~。

こういうことがあったせいで母は、

「私が死ぬときは、
皆の悪いところは全部持ってくからね。
必ず見守る。
お金がどうしても足りないときは、
宝くじ当ててあげるからね!」

と、張り切っている。

宝くじは正直ちょっと楽しみだが、
とにかくまだまだ生きていて欲しい。

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