彼女と京都に旅行した時の話です。
市内観光やお寺などを回り
宿についたのは夕方6時ごろでした。
夕食と入浴を済ませてくつろいでいると、
女の人が泣いているような声が聞こえて来ました。
私達は疲れていたせいもあり、
「隣の部屋の人の声が聞こえているんだなー」
くらいに思って布団に入りました。
どれくらい眠っていたか分かりませんが、
夜中に天井から僕の足元に
「ドスンッ」
と物が落ちるような音がして
目が覚めました。
暗い中目を凝らすと
そこには彼女の姿があり
「どうした?眠れないのか?」
と声を掛けました。
すると彼女はすすり泣きながら
「何故、私を、何故、私を捨てたの?」
と言っていました。
彼女がなにを言っているのか分からず
「ねぼけてんの?」
と聞きました。
すると彼女は僕を睨みつけ
「お前のせいで、
お前のせいでこんな事になったんだ!!」
と叫びました。
そこで僕は気が付きました、
目は白目をむき、髪を振り乱し、
これは普通の彼女じゃないと。
僕はあわてて布団から抜け出し
部屋の窓側に置いてあるテーブルの方へにげました。
すると彼女は、うつ伏せの状態で、
這ったままズルズルとこちらに近づいて来ました。
僕は恐くなって、
そこらじゅうにある物を
彼女に投げつけてしまいました。
それでも彼女は近づいて来ました。
もう投げるものが底をついた時、
昼間お寺で買ったお守りを見つけ
それを彼女に投げつけました。
「ギャァーッ!!」
とものすごい悲鳴をあげ
彼女はぐったりとしてしまいました。
その時、悲鳴を聞いた従業員が
合鍵で部屋に飛び込んで来ました。
震え上がる僕と、
髪を振り乱しグッタリした彼女を見て
従業員はわかったようでした。
何も説明してないのに
すぐに別の部屋に移されました。
しばらくして彼女が目を覚ましたので、
さっき起こった事を話し、尋ねると
「全然、覚えて無い」
とのことでした。
次の日従業員に説明をしつこく求めたところ
しぶしぶながら話を聞き出せました。
昔、その宿でカップルで宿泊していたお客が、
口論となり男が女を捨て、
思いあまった女がその部屋で首を吊る事件があったようです。
その後、彼女に異変はありませんが、
あの時投げたお守り、
実は、交通安全のだったんです…
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コメント
コメント一覧 (15)
とんだとばっちり
正常を取り戻した彼女が
痛い~何コレ怪我してる?
とかにならなかった?
普段の彼女ではなくの
間違いでは?
霊の関係してる事が多いのかもね、
交通安全イコール悪霊退散って感じなのかなとww
まずはノックしたり内線かけたり お客が開けてくれる迄 何かしらしないと プライバシーの侵害でしょ
家内安全
厄除け
マスターキー。
鍵束。
>>すぐに別の部屋に移されました。
それはないだろ。。。
従業員といえど無許可で立ち入ることは出来ない。
何か思い当たるとしても救急車呼ぶとか救助が優先だろ。