高校の時、
バイトで出来た友達と家が近かった事を知って
初めて一緒に帰った時。

嬉しかったから遠回りして、
いつもはあんま通らない歩道橋の側の坂道を通った。

そん時に、
秋にしては厚手な感じの真っ赤なロングコートの女が
歩道橋の上に立ってるのが見えて、

「歩道橋の上にたたずんでるのって何か気味悪くね?」

みたいな感じで
前走ってる友達に普通に声かけようとしたんだが、
友達は振り向きもしないで
マッハで下り坂なのに全力でチャリこいでた。

その時はあぶねえな、
と思って後で追いつこうと思ったんだが、
振り向いたら女がゆっくりこっちを向くのが
チャリ乗ってるはずなのにやけにスローに見えて、
でも、長い真ん中分けの髪の毛なのに
顔だけ茶色く焼け焦げたみたいに
さっぱりぐじゃぐじゃで見えなかった。

薄気味悪いし、何か怖くなって、
自分も下り坂で全力でチャリをこいで
友達に追いついた。

で、坂を下りきって初めて友達と、

「お前さ、あれ・・・」

みたいな話になって
友達もかなり焦って

「何かヤバイ気がして、おいてってごめん」

と言っていた。

その後は後腐れナシ。

平和でした。

今はそこから離れて大学生活を満喫中。

友達はそこに残っているが
何かもうそういうオカルト的な何かに
慣れてしまっているらしい。

怖いけど、怖いだけ。

あんま興味本位につついたりしない限り
大丈夫なんじゃね?
って楽天的なことを言っていた。

そう言われればそういう気もしないでもない。

ちなみに、2度目の引っ越しで移った
そこの旧住所の末尾は字、川原。

友達の住んでいた地域は字、念仏でした。

宮城県民ならちょっとピンと来たりして。来ないか。

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