ある家族が建て売りの家を買い求めた

長女のY子さんは最初から

何だかそこは妙に砂っぽい家だと思ったそうだ・・・

特に二階にある彼女の部屋の畳の上には
いつの間にかうっすらと砂が積もっていることがある

外から風で舞い込んで来たのかと思い
窓をいつもきちんと閉めても
外出から帰るとやはり砂がうっすらと積もっている

部屋のタンスを動かそうとしたところ
裏からどっさりと砂が溢れんばかりに出て来て
部屋に砂の小山を作った事もあったと言う

一度こんな事があったらしい

お母さんが風呂に入った後
今度はY子さんが入ろうと湯船に足を浸けた途端・・・
ジャリっと砂を踏む感触がする

見ると湯船の底に砂がたまっていたのだ

「お母さん・・・
どうしてお風呂に砂がたまってるの?」

っと言うと・・・

母親は不思議そうな顔をして
風呂を覗き込み砂を見て驚いている

「わたしが入った時、
砂なんてなかったよ」

砂はその家の中でもなぜか彼女に関係した場所、
時に出るようである

今も毎日掃除しても、
やはり彼女の部屋には砂が積もるのだそうだ・・・・

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