別に害は無いけども不思議な現象。

実はこの能力は
ある特殊な修行によって得た力だったりする。

私は幼い頃から
とある徒手空拳の古武道を修めて来た。

一般には名前すら知らない様な
山奥のマイナーな田舎流派なんだけど
西派と東派という感じに一応、
二大流派に分かれてある。

他流試合も滅多にしないし
ネットで検索しても無いと思う。

私の修めているのは東派なんだけれども
そこでは氣の流れとか丹田の力を使って
自然と一体の境地へ至る事を凄く重要視している。

西派はよく知らないんだけれども
破壊力攻撃力最重視で
大昔は暗殺拳として有名だったらしい。

西派の奥義とかは
道場の倉庫に今でも古文書で残ってるが
禁じ手とされてていつも鍵が掛かってて
読む事は禁じられている。

でも、まあ19の頃に好奇心に負けて
倉庫に忍び込んで読んだ事がある。

その理由は
滅多に無い他流試合で
中国だか台湾から来た達人らしき爺さんが
はるばる道場へ来た時に師範の型を見てた時突然

「馬鹿な?どうしてこの型が日本にあるのだ?」

って言ったらしいんだ。

中国語が分からない私が兄弟子から聞いた話によれば
師範のある型は
その爺さんの流派の奥義中の奥義だったらしいんだ。

それが日本にある筈が無いって言ってたらしい。

爺さんの流派では
相当な大昔に仙人(これがマジなんだって)によって使用を禁じられてて
中国人武術家でも知ってる人はまず居ない代物。

私も見た事無い型だし
多分「西派」の奥義なんだろうと推測した。

この話を聞いてからは
俄然好奇心を押さえられなくなったって訳。

そしてスマホで古文書を撮影して
色々と解読してみたんだけど、
そこで分かったのは
どうやら私の所属してた流派は
相当にヤバイ一族だったらしいという事。

西派の古文書には
世界中から暗殺依頼を受け
世界史上の有名人を何人も殺害したって書いてあった。

ちょっと名前は出せないものばかりで
まさかぁ~って思ったよ。

でも冷静に分析して考えると
私の居た流派って全然柔道にも空手にも似てないんだよね。

単に昔からある近所の柔術道場か何かだと
子供の頃は思ってたけども
よくよく見てみると本当に漫画に出てくる隠れ里の秘拳って感じ。

私の所属した東派は暗殺拳を封印し
この島国へ逃れて来た一族の興した流派だという事。

それからはもうタガが外れた様に勉強したよ。

どうせ師範に殺されるなら
禁忌を習得してから殺され様と思ったから。

自分の実力じゃ
将来師範になれる保証は無かったし。

それからは何か凄いんだよね。

動物の声とか理解出来るし
天気とか簡単な未来予知なら出来るし。
師範クラスだと地球の裏側とか余裕で透視とか出来ると思う。

その位凄い。

凄すぎて世界と一体化してしまった感じ。

まあ、当然道場は破門されたけどね。

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