これは自分が実際に体験したことなのですが

小学校六年生の夏休み
クーラーなんて便利なものはなかったので
窓を全開にして、ベッドで寝ていると
「なおー、なおー」という声が聞こえました。
猫かな?窓を閉めた方がいいのかな?と思い
目を開け上半身を起こすと
その全開にした窓から、窓枠に足をかけ
今まさに部屋に入ろうとしている見知らぬ男の姿がありました。

その男の自分の体に近い方の窓枠にかかっている手、
つまり男の左手なんですがそこには包丁らしきものが・・・

たぶん、今からすると怖くて声も出なかったんだと思いますが
2、3秒その男の顔をじっと見ていると
その男は外へと飛び出し逃げていきました。

あの時目を開けなかったら、
自分は殺されていたんだろうと思うと
非常に怖いものがあります。

たぶん「なおー」という猫の鳴き声のようなものは
自分を呼ぶ声だったんでしょう
わたしは「なおゆき」という名前ですから。

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