自分と母親は職種は異なるけど
病院に勤務している。

あ、ちなみに別々の病院ね。

この前母親に
そっちの勤める病院にまつわる話とか無い?
って聞いてみた。

そしたらこんな話をしてくれた。

母曰く。

「患者を運ぶ方じゃなくて、
給食運搬用のエレベーターなんだけど、
同じ病棟の看護婦さんが、
給食のワゴン返しにエレベーター呼んだんだって。
でね、地下の給食室からハコかせり上がって来るでしょう?
チーンって音がして目の前で扉が開いたんだって。
そしたらね、エレベーターの中にね…
防空頭巾を被った人たちが所狭しと座ってて、
その看護婦さんの事睨んだんだって。」

うへぇ…と思ってると
更に続ける母。

「それだけじゃないのよー。
夜中に看護婦さんが見回りに行くでしょう。
給食のエレベーターの前を通ったら
ハコがせり上がって来る音がするの。
夜中の12時過ぎてんのよ?
給食室になんて誰もいない筈なのに。
で、(えー?なになに!?)って思って
看護婦さんそのまま見てたんだって。
そしたらガーッと扉が開いたの。
でね、何が乗ってたと思う…?」

一体何!?と思ってると
母が追い討ちをかけた。

「車椅子。
車椅子がね、給食用のエレベーターからひとりでにこう…
キュルキュルッ…って音を立てながら出てきたんだって。
人?乗ってるわけ無いじゃない給食用のエレベーターだよ?
無人の車椅子がキュルキュルッって…。
看護婦さん叫びながら逃げ帰ったって言ってたよ。」

その他にも

「食事制限かけられて
満足に食べられないまま亡くなったお婆ちゃんが
給食のエレベーターの前でじっとしてるのを見た」

だのそんな話もしてくれた。

現在、母の勤務先における
「なるべくなら近寄りたくないスポットBest3」は、

3位・透析室
2位・霊安室

そして堂々の第1位が給食用エレベーター…だそうだ。

【意味怖】意味がわかると怖い話の最新記事