高校3年の頃、
古典担当でじいさんの先生がいた。

学校の授業なんかちゃんと聞かなかったし、古典も嫌いなんだが、
そのじいさん先生の授業だけはなぜかちゃんと聞いてた。

妙な親近感あり。

自分でも、なんかよくわからんけど話聞いてるな~俺、と不思議で。

成績はおぼつかないけど、
ちゃんと聞かないといかんな、的な。

ある日、授業中に、
じいさん先生が突然座って押し黙った。

う~ん、みたいな感じでうなってたらしく、
それで女子が気づいて、

「○○先生、体調悪そうだよ!どうしよう」

って言い出してざわめいた。

俺、なんでかわからんけど、
一番後ろの席から教卓に急いで行って、
じいさん先生をおんぶして、
保健室まで連れて行った。

4階の教室から1階の保健室までの距離を、
具合悪い人間を背負うのはかなりつらかったはずなんだけど、
必死になってたのだけは覚えてる。

その後、すぐ救急車が来て事なきを得たので、
俺はちょっとしたヒーローになった。

結局、じいさん先生は心臓の調子が悪かったようで、
しばらく休んだ。

後日、卒業前の最後の授業だけ出て来て、俺に

「こないだはありがとう、
なんだか初めて会った気がしないね、君は」

と。

俺もなんかそんな気がしていたけど、
たしかヘラヘラ笑ってたと思う。

話は少し逸れるけど。
俺の家は代々、とある藩主のNo1側近。

家臣を300年やっていた家系。

俺はそこの長男系譜の直系なので、
世が世であれば側近をしていたらしい。

まあそんな昔の話は気にする事無く、
生活していたわけだけど。

それで、後からわかった話なんだが、
そのじいさん先生は藩主の直系で、
世が世であれば藩主だったと。

つうことは、世が世であれば、
俺はじいさん先生の世話をしているはずってことだ。

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