当時、高校生の友人体験談。

仮にAとします。

ある日、Aは課題を終わらすため
夜遅くまで学校に残っていた。

許可は取っていない。

警備員が巡回するので見つかれば追い出されてしまう。

見つからないように部屋の電気は最小限にしていた。

念のために内側から鍵も閉めておく。

しばらくして、
そう遠くなさそうなところから音がする。

廊下からか他の部屋からかは分からない。

Aは警備員が来たと思い、
電気を消し、隅の物陰に隠れた。

足音が聞こえる。

やはり警備員が来たのだ。

こちらに近づいてくる。

自分がいる部屋のドアが開いた。

「おい、こんな時間に学校にいたら駄目だろう。
早く帰りなさい。」

真っ暗な部屋に男の声が響く。

・・・見つかってしまったか。

声の主は電気も点けずに
そのまま部屋を出て行った。

居るのが分かったなら
電気ぐらい点けてくれてもいいだろうに。

見つかったからには仕方がない。

今日は帰るとしよう。

電気をつけ、荷物をまとめるとドアに手をかけた。

ここで妙なことに気付く。

・・・鍵がかかっている。

Aはここで更に気付いてしまった。

この部屋のドアは 内 側 か ら しか鍵はかけられない。

外側には鍵穴さえない。

では先程の男はどうやって鍵を開けて中に入り、
鍵をかけて出て行ったんだ?

それに真っ暗な部屋で物陰に隠れていたのに
どうしていることが分かった?

電気の消し忘れと言うこともあるだろうに。

いや、そもそも先程のアレは警備員か?

ではさっきのはダレだ?

Aは全力で逃げるように家に帰った。

以上です。

結局その男の正体は分からずじまい。

その高校には他にもいろいろあるそうです。

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