兵庫県なんだけど10年ほど前に、
角の生えた猫を見た。

冬に部活の帰りが遅くなって、
真っ暗な道を友達4人で歩いていたんだけど、

道端のゴミ置き場の上に、
茶色の普通の猫がいた。

でもその猫、
後頭部(耳より後ろらへん)からサイみたいなガサガサした角が、
湾曲して前に向かって生えてたんだ。

当然

「この猫ツノが生えてる!!」

って大騒ぎになった。

触ろうとした子には

「病気かもしれないし」

って引き止めたり、
でも興味はあるしで、
しばらくその場でガヤガヤとしてた。

当時猫を飼っていた私は、
病気や怪我だったらなおさら何か助けてやれないか、
と思って手を伸ばした。

そしたら、
その場でジーッとこっちを見てたその猫が、
「ガー」というか一番イメージに近い表記だと、
「ガャーッ!!」(ジァー?とか)って感じの声をあげて、
(ニャーとかシャーがしゃがれたような声じゃない)
思いっきり私の手を引っかいた。

で、その後の記憶は無い。

友達に聞くところによると、
引っかかれた瞬間、
私は後ろにバッターンて倒れこんで気絶したらしい。
(猫は逃げた)

それだけなら、
引っかかれてビックリして気絶なんて、
まあある話なんだけど、
(猫飼いとしては、
猫に引っかかれたくらいで気絶するのはありえないが)
私の意識が回復したのが四日後だった。

その四日後っていうのが日曜日。

私の意識が回復したのが、
ちょうど居間でチャーハン食べようとしてる瞬間だった。

目の前にぼうっとチャーハンが見えてて、
だんだん夢から覚めるみたいに意識がはっきりしてきて…

友達や親に聞くところによると、
四日間、私は普通に学校に通い普通の日常を過ごしていた。

頭を思いっきり打ったので医者にも行ったらしいけど、
問題なしということで帰されたらしい。

こんなことがあったのでもう一度医者に行ったら、
「大丈夫でしょう」と言われた。
(結構適当だったので腹が立った)

普通に考えれば、猫は奇形か何かで、
私はたまたま気絶して、
頭を打ったせいで数日後記憶障害か何かが出たのかもしれないけど、
妙なツノと変な鳴き声、赤黒く腫れた手、
眼前にぼーっと浮かぶチャーハンの記憶のせいで、
少し不思議な思い出として残ってます。

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