僕が子供の頃に住んでいた広島の田舎には
青いバッタが居た、本当に真っ青なのだ。

僕が近所の山の中に作った秘密基地、
その裏にある子供2人が通れる位の小さな洞窟で
青いバッタを見つけた。

洞窟の奥は真っ暗で怖くて
2m以上中に入る気にはならなかったが、
それも結構沢山バッタが居て30匹位捕まえた。

バッタの中の3、4匹は
青いバッタだったと思う。

「青いバッタを見つけた」

と母に見せに行ったのだけれど、

「嘘おっしゃい!
バッタが青い訳がないでしょ?
きっと誰かがバッタの巣にペンキでも塗って
イタズラしたのよ」

と言われ全く信じてもらえず、
青いバッタだけその場で庭に捨てられてしまい、
残りは佃煮の材料となられた。

悔しくてもっと沢山バッタを捕まえてやろうと思い、
洞窟の奥に行けばもっと青いバッタが見つかると思って、
日曜日に洞窟の中を調べてみる事に決めた。

自分でオニギリを4個作って
一番大きな虫籠と愛用の虫取り網に
父の懐中電灯とバッタを誘き寄せる為のハチミツ瓶
(家から勝手に持ち出したのだが
当時はバッタがハチミツが好物だと勝手に思っていた)
の完全武装で洞窟に向かった。

懐中電灯を使っても洞窟は薄暗かったが
バッタが居ると信じて10分位歩いた。

一旦戻ろうかと思った時に
足が滑って下に落ちた。

これはジェットコースターより怖かったけど、
落ちた後に何が起こったのかはよくわからない。

どこに落ちたのかもよくわからない。

目が覚めると洞窟の外に居た。

辺りはもう夕方でそして何と素っ裸だった。

靴も履いてないし、
虫籠もハチミツの瓶もオニギリも無くなっていた。

そして残っていた虫捕り網を見てギョッとした!

虫捕り網の中には
筍が6個詰め込まれていたのだ!

何が何だかわからずに
その虫捕り網を持って
裸で家まで泣きながら走って帰った。

泣きながら母と父に説明したが、
服や靴などを盗られた事は信じてもらえず
家族会議では靴を無くした事を誤魔化す為の嘘だとレッテルを貼られてしまい
暫くおこずかいをカットされた。

だが、季節外れではあったが
筍が手に入って母は喜んでくれて
筍づくしを作ってくれた。

青いバッタは
それ以来僕のトラウマとなってしまった。

あの時、
洞窟で衣服と靴とハチミツ瓶とオニギリと虫籠を盗って
筍をくれたのは一体誰だったんだろうか?

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