それは俺がまだ10歳ぐらいの時の話です。

小学校の遠足で、登山に行ったのでした。

そこは大阪府では結構大きな山で、
K山と言いました。

当時で言えばなかなか手の込んだ遠足で、
ロープウェイで頂上まで行くという企画だったのでした。

クラスメイトは10人ぐらいが同じのに乗ってたかなぁ。

見渡す限りの森を上空から見渡すことが出来、
幼い僕たちは大騒ぎをしたものです。

そんな中、俺の友人はある物を見つけました。

「ねえ、あれ何よ?」

友人が指差した先には・・・
自分にはわかりませんでした。

ただ、遠くに少しぼやけるくらい、
大きいということはわかりました。

そこで、クラスでもかなり目のいい子に頼み、
それは何か?と尋ねてみると・・・。

彼は言ったんです。

「人だ・・・。木と同じぐらいあるよ・・・」

周りに冷たい空気が流れたものの、
ロープウェイは頂上に到達し、
俺たちは外に出てみることにしたんです。

あとから到着した友人数人に
「大きな人が見えなかった?」と聞いてはみたものの、
「見えなかった」と答える人ばかり。

先生も誰一人として目撃しておらず、
実質の目撃者は俺を含めた4~5人でした。

今でもたまに会うのですが、
必ずこの話題になります。

あの、とても大きかった『人』を・・・。

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