中学高校の頃、
いじめのターゲットにしようとしたのか、
DQNなヤツが背中叩いてくるってことがよくあったんだ。

よくある話だよね。

あいつら流のからかい入り挨拶なのかもしれないけど、
ほんっとウザくて、
よくやり返したりもして問題起こしたこともあった。

まぁそんなことは本編ではないんだ。

ただ、そういう経験があったからなのか、
俺はやたら周囲を警戒するようになった。

真夜中道を歩いていて、

『背後ちょっと先の曲がり角に誰かいる』

と思って振り返れば、
9割9分は誰かが出てくるし、
PCや電気付けたまま眠ってしまって、
それに気づいた妹が消しに来た時なんて、
(電気のスイッチやらは俺のすぐそば)
反射的に妹の手をガッシリ掴んでいたこともあった。
(兄貴キモイとか言われた)

そして、俺の実家の話なんだけれど、
誰も使っていない部屋にも、
人の気配がすることがあるのよ。

倉庫代わりに使ってる部屋が、
特にその傾向があるんだけどな。

物音も良く鳴るんだ。

バンッってね。

家族も、

「あれ?○○帰ってる?」

とか勘違いすることもよくある。

鳴るたびに、

『風かなんかの所為で、
なんかが音を鳴らしたんだろう』

とか家族みんなで思ってるけれど、
普通に考えて鳴るはずがないのな。

風通しなんて全くない部屋だしさ。

そして、普通に考えて幽霊とかもありえないだろ。

原因不明で、みんな深く考えないようにしていた。

帰省して実家で過ごしていたある日の朝のこと、
寝ぼけた頭で家の中がおかしいような感じがして、

「あれ?4人しかいない…なんで?」

と思ったんだよ。

ぼんやりしているうちにさ、
俺がおかしいことに気がついた。

何が“4人しかいない”なんだよ。

父、母、俺、妹の4人で当たり前なのな。

それでもどうしてもさ、
“8人”が正しい気がして仕方がないんだよ。

4人ってのが当たり前のはずなのに、
人じゃないとおかしいとも思ってる俺がいるの。

どうしても喪失感つーか、違和感が拭えない。

たまらなく家の中を見回ってるとさ、
神社の破魔矢?が倉庫にあんのよ。

こういうモノ買うなんて珍しいなとか思って母に聞いてみたら、
今年は気分で買っちゃったとかなんとか。

もしかして、
昔までは無意識で霊?を知覚してて、
それが当たり前だったけど、
破魔矢で散っちゃったのかなぁ…

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