父は若い時に船乗りをしてた。

港に何隻も船が接岸してみんな上陸してて、
当番だけが残ってるんだけど、
ある船の人がちょっとおつむの弱い人だった。

その人に、
ボロボロの服を着たお爺さんが食事を食べさせて欲しいとお願いした。

食事はもちろん船員の数だけしかない。

なのでその人は自分の分をそのお爺さんにあげた。

そしたらお爺さんから、
お前一代限りだがと言って不思議な力をもらった。

そしてすごい豪邸に住むようになった。

昭和の話。

そのお爺さんは弘法大師様だという噂だった。

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