私の高校時代の話です。
(まだ昭和でした)
野球部の部室に遊びに行ったとき、
なぜかマネキンの頭部が無造作にゴロンとありました。
「何で野球部に、これがある訳?」
と部員(クラスメイトね)に聞いたら、平然と
「帰ってくるんだ」
と言ってました。
(どこに捨てても翌朝には部室にあるそうです)
そして
「こいつ話せるんだぜ!」
と、意味不明な事も付け加えました。
はぁ…?(固まりました)
部員はマネキンのまだらになってる髪をつかみ上げ、
「挨拶しろ!」
とマネキンに言っています。
はじめは私を担いでるのかと思いましたが、
彼はマジでした。
もちろん、マネキンは話す訳がありません。
部員は
「恥かかせやがって」
と床に叩き付けました。
あまりの部員のマジぶりに、
「いつもなら話すのか?」
と聞いたところ、
「ああ、少し片言だが話すんだ」
と少々ご立腹の様子。
(マネキンが話さなかったため)
「本当なんだぜ」
と訴えかけて来る彼に、
私は否定出来なかった。
「…まぁ、部外の俺が居たからかもな」
と適当に合わせた。
「このマネキン何で髪がまばらなんだ、
どうせだったらお前と同じく丸坊主にしたら」
と言ったら、部員が
「そいつバリカンで丸坊主にしたんだぜ。
まばらなのは伸びてきたんだ。
まったくみっともねぇ」
マネキンを蹴りながら平然と言う始末でした。
野球部に遊びに行ったのは、
これが最初で最後でした。
永久欠番のマネキンに聞きたい。
なぜ君は野球部に帰るんだ?
【意味怖】意味がわかると怖い話の最新記事
コメント
コメント一覧 (10)
マネキン人形の頭はもともと何もないツルツルで、必要に応じてかつらをかぶせるか、あるいは頭部と一体にして人形と同じ合成樹脂等で作るはずですから、まばらな髪の毛とか、ましてやバリカンをかけるなどありえないと思いますが。
投稿者は、マネキン人形をよく知らずに何となく話を作ってしまったのか、それともバリカンをかけられるようなマネキンが実際にあるのか、私はそれを聞きたい。
この話のマネキンは 美容師さんの 練習用のマネキンなのではないでしょうか。首から上の頭部に 毛が植え込まれているものです。
ほう、そうですか。ご指摘有難うございます。勉強になりました。
……しかし、それならそれで、そのような特殊なマネキンの頭を高校の野球部員がなぜ持っていたのでしょうかね? まあ、親戚に美容師がいて、使い古したマネキンの頭をもらって来たとか、いろいろ理由付けは出来ますが。
余談ですが、部員が「こいつ話せるんだぜ!」と言ったのにマネキンが黙っていたというところで、私は『歌い骸骨』の話を連想しました。書き出すと長くなるので、もし興味があればググって下さい。
バッター役に立たせて投球練習してたとか?
マネキンならデッドボールも平気だし。
物語っているなぁ
心霊マネキンに対してそこまで攻撃的に接するのも大したもんだけど、
そこまでされて野球部に帰る意味も分からん
話所は見れないにしても
普段どんな会話をしているのかを知りたい
歌い骸骨 ググって 読んでみました。各地に伝わる民話のような話なのですね。確かに このマネキンの話から 連想してしまうお話ですね。教訓になるお話です。
これ(マキネン)はマゾで、ああ、こっちは操られてますね。間違いない。なんだこれは・・・。たまげたなあ
何にしてもこのマネキンはドMに違いないね。