食中毒発見器の話をした者だけど、
こいつに関する+山にまつわる不思議な話をもうひとつ。

俺の親戚の経営する山の中のペンションに遊びに行き、
そいつと二人で外に散歩に行ったときの話。

(山は好きだけど、
そんなに経験積んでないから、
いつもハイキングレベル)

まあありがちだが、
「おお、なんだこのトトロの世界に繋がってそうな道は」
っていう細道を発見したんだ。

「面白そうだから行ってみようぜ」
と、子供のころに戻った気分で、
「たんけーん!!」とその細道をたどっていった。

辿りついたのは
(これまたありがちだが)
ちっこい神社。

広場に申し訳程度に小さなお社があって、
その社の両側に木が植えてある。

片方はリンゴの木だった。

実が生っていたのですぐわかった。

もう片方は知らん。

リンゴの木だったかもしれないが、
実は生っていなかった。

俺はそこで喉の渇きを覚えて、
(軽い散歩だったから特に水筒とかは持ってきていなかった)
「丁度良いじゃん」と、そのリンゴをもぎ取ろうとした。

と、そこで奴が、
リンゴをもぎ取ろうとして伸ばした俺の手をぱしっとたたいた。

「…駄目か?」

「駄目」

「なんでだよ」

「いや別に、
多分食中毒とかいうわけではないんだけど、
でもこれは駄目」

こいつが言うならしょうがない。

多々前例もあるし。

と諦めて、
そのまま引き返して散歩続行。

ペンションに帰って水を飲んだ。

親戚は、

「そんなとこにお社なんてあったかなあ?
まあ、まだ知らない場所があるのかもしれんね」

と首を傾げていた。

一息ついたところで、

「何でさっきは駄目って言ったんだ」

と奴に訊くと、

「さっきも言ったとおり、
食べると体を壊すとかじゃなくて…、いや、壊すかもな。
『ニンゲン』が食べちゃいけない感じがしたんだよ。
あれを食っていいのは、あのお社の中の人だけだと思う」

と、おそらく本人もよく理解しきれていないような口調で説明を受けた。

翌日、その道を再び探しに行ったが、
そこだけお約束どおりでもなく、普通にあった。

お社もあったし、リンゴもあった。

ただ、もう食べようと言う気は失せていた。

まあ、何かと便利な奴だ。

本人いわく
「幽霊なんて見たことない」そうだが、
幽霊見るよりは役に立つ能力(っぽいもの)と思うけどな。

サバイバル生活に向いている奴だと思う。

何食えばいいかわかるんだろうし。

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