ひょんなことから怖い話し見て、
そういえばうちの母も妙な体験をしていたな、
と思い出して書き込み。

私が生まれる前、
確か兄も生まれていなかったので、
43年ほど前のことだと思う。

当時、父は葬儀関係の仕事をしていた。

私が中学の頃も、
バイトと言って斎場の設置などは手伝っていた記憶がある。

(物心ついたころには、父はタクシーの運転手になっていた。
葬儀関係は休みが不定だったので、子供のために転職したそうだ)

葬儀全般いろいろとしていたようで、
帰りが遅い日もあったようだ。

まだ新婚だったから、
仕事の合間に夕飯だけ食べに帰ることが多かった。

ある日、
父が仕事用の車で、
夕飯を食べに帰ってきた。

仕事用とは、
病院などで亡くなられた方を自宅へお送りする車だ。

ちゃんと名前があるんだろうけれども、
ごめん、わからない…

見たことがある人はイメージがつきやすいと思うけれど、
車の後ろにストレッチャーを差込、
そのまま故人を車に乗せることができたり、
中は特殊な構造になっている。

夕飯のときに、
その車で帰ってきていることを聞いた母は、

「見てみたい」

と言ったそうだ。

不謹慎な母ですまん…

まぁ、当時まだ20台前半だったらしい、
軽率な行動をとったわけだ…

なんか、乗り込んで

「へぇ、こうなっているんだー」

と見学したらしいんよ…

で、その夜。

母は金縛りにあった。

もともと、そうした霊感があるらしい。

母の祖父(私の曽祖父)の通夜の時、
グイッと髪を引っ張られたことがあったり、
ああ、これ以上進めないな、と言う感覚を受けたり。

その娘である私は、
一切霊感なんてないんだけれどもね!

それから、毎日は起こらず、
たまに金縛りにあうようになったそうだけれども、
さすがに続くので、おかしい、怖い、と思ったそうだ。

なぜなら、
いつも一人の時ばかり金縛りにあうので。

父は葬儀関係と言う仕事上、
夜勤になることがあった。

先ほども言ったが、
それでも夕飯は家で取れる場合は取っていたようだ。

そしてふと気づく。

父が夕飯を家で取って夜勤になった夜は金縛りにあう、と。

母「もしかして、あの車で夕飯食べにきとる?」

父「あの車?」

母「仕事の車さ。亡くなった方ば運ぶ」

父「ああ、それで帰ってきよるばい」

父は母が見学した日だけでなく、
毎回仕事用の車で夕飯食べに帰ってきていたらしい。

つか、
これ今打ち込みながら、
父も父だなと思えてきた…

父は霊感皆無だからね。
(私はきっと父似)

母は

「それだ!興味本位で覗いたから、
きっと怒ってしまったんだ!」

と気づいて、反省したと言ってた。

それからは父には自家用車で帰ってくる

ようにお願いし、
金縛りにもあわなくなったそうだ。

怖い話スレとか見ていると、
祟りとか呪いとかずっと続く場合もあるようで、
ひやっとする。

この場合、車に憑いていたみたいで、
父が自家用車で帰るようになってからは何もない。

今も同じところに住んでいるしね。

よかった。

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