ある男が友人との飲み会の帰りに
ある公園を歩いていたそうです
(仮に、男の名前はA、
公園の名前はB公園としておきます)

ちょうど公園の中腹にさしかかった辺りで、
背後から

「カチカチカチカチ」

という音がしてきました。

不気味な感じがし振り向くと、
髪の長い、出刃包丁を持った女が
ピッタリとくっついてきます。

何故かその女は、
しきりに歯を鳴らしていました。
(カチカチ…はこの音)

怖くくなったAさんは
ちょうど近くにある電気のついた公衆トイレに走りました。

ホームレスなどに助けを求めようとしたのです。

しかしAさんが走るのと同時に、
女の

「カチカチ…」

は決して耳から遠ざかっていきません
(女も走っている)。

やっとのことでトイレにはたどり着きましたが
誰もいませんでした。

追い詰められたAさんは、
個室トイレの右から4番目に隠れました。

その個室トイレは
天井近くに換気用の窓があります。

恐怖のあまり震えるAさんですが、
10分たっても20分たっても
女のいる気配はしませんでした。

そして腕時計の針が2時45分辺りをさしたとき、
猛烈な眠気が襲ってきました。

酒が入っていた事と極度の緊張のせいです。

そのままAさんは眠ってしまいました。

2日後、
新聞を読んだAさんは恐怖に凍りつきました。

その記事の名は

「出刃包丁を持った女、警察官にきりつけ逮捕」

内容は、昨晩3時ごろ
B公園のトイレの個室の窓をのぞいていた女に、
夜勤パトロール中の警察官が声をかけたところ切り付けてきた、
というものだった。

あの女は、
換気窓からずっとAさんを見ていたのだ。

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