自分の親戚が和歌山のド田舎の小さい漁村に住んでて、
子供の頃は夏休みはずっとそこに遊びに行ってた。
そこって昭和10年くらいまでは、
ムジナ(狸)がよく人を化かしてたって
親族の爺さん婆さんから聞いたわ。
それものっぺらぼう限定。
山のふもとに狭い田畑があって、
それを取り巻くように集落があって、
その外側が海っていう村なんだけど、
山から田畑を抜けて集落に入る、
その入り口あたりに出たそう。
逢魔が時とかじゃなく真昼間でも構わず出てきたそうで、
普通にじーっと後ろ向きに立ってるから
『誰だっけ?』と思って声を掛けると、
くるっと振り向いた顔は目も鼻も無い、
ぼこぼこした皮膚だけの顔だったんで、
見た人は男でも女でもすぅっと気絶しちゃったそうだ。
でも、戦後はぴったり出なくなったって言ってたわ。
その辺は空襲とかあったわけじゃないんだけどね。
人の心が荒れたからそういうもの達に縁切られたんだろうか。
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コメント
コメント一覧 (6)
だった様な。江戸のお堀に出たんじゃなかったけ。のっぺらぼうで驚かす
けど悪さはしない。
唯物論的思考が身についた。