高校の時、肝試したときの話だ。

高校ん時、
近所の雑木林に肝試しをしに行こうって話になった。

中学からの友達Sと俺、
高校で出来た友達HとKの二組でペアを作って、
林の中にある祠にお参りするっていうルールだった。

全員怖いもの好きだったし、
肝試しというか探検しに行くようなものだった。

別にお参りはしてもしなくてもよかったんだけど、
雰囲気作りの為にしようって話になっていた。

HとKが先に出発して、
俺とSは林の前で待機していた。

10分くらいしてHとKが戻ってきて、
Hは別に何も無かったと言って笑った。
Kは少し怖がってた。

俺とSが出発して林の中を歩いていると、
企画者であるSが何故肝試しにこの林を選んだか教えてくれた。

「この林、昔はよく呪いとか、
そういうのに使われてたんだって」

S曰く、その名残で
よくないものが沢山いるんじゃないかって話らしい。

「いるかもしれないし、いないかもしれない。
でもHとKちゃんが何ともなかったって言ってたし、
いないのかな」

Sは残念そうだった。

しばらく歩くと祠があった。

祠の周りは少し開けているようだった。

俺が適当に手を合わせていると、
Sが近くの木を指差して

「夜だから見えないけど、
釘の跡がいっぱいあるよ」

とか言った。

その木に近付くと背中がむずむずしてきて、
体がきゅうっと冷えていくような感じがした。

やばいな、って思って
Sと一緒にとっとと林を出た。

何故かSは面白そうに笑ってた。

次の日から一週間くらい、
俺は頭痛に悩まされた。

がつんがつん頭を殴られてるような痛みが治まらず、
医者に診せても原因はわからなかった。

あの肝試しのせいだろうな、
と思ってお祓いを受けたらよくなったけど。

頭痛が治まらない間は
一人で部屋にいても誰かに見られてるような気がして
落ちつかなかった。

一番怖かったのは記憶が飛んでたことで、
ハッと気付いたら踏切のど真ん中に突っ立ってた。

死ぬかと思った。

最初はSに相談したんだが、

「だろうなー」

と笑われた。

死にかけたんだぞゴルァと小突いてやったけど。

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