俺は10歳の頃に、
多分神隠し的なものあったことある。

山奥の田舎にある父方の実家に家族で行った時、
昼飯食べたすぐ後に、家の裏へ回って、
そこにあった井戸をちょっと覗き込んで見てからすぐ顔をあげたら、
もう夕方だった。

は?とか思って見回しても、
夕日で辺りが赤く染まってた。

急いで表に回って家の中に入ったら、
ちょっとした騒ぎになってて、
父親は山まで俺を捜索しに行ってるし、
母親は半狂乱だしで、相当大変だった。

裏庭も当然探したら、
俺はいなかったそうだ。

まあ結局狐に化かされたってことになったけど、
他にも変なことばっか起こってたな。


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他には例えば、
その祖父母の家の傍にある川に叔母と妹と行ったんだけど、
そこで女の人に会った。

その女はささっと俺に近づいてきて、

「これあげるよ」

って言いながら根っこごとスミレ渡してから、
山に入ってった。

でも、ちょっと離れてたとこにいた叔母と妹は、
誰も見てないらしい。

ちなみに、その村には若い女は一人もいない。

その人も、父が言うには狐らしい。

スミレは気味悪いから捨てろって祖母が言ったけど、
俺は従わずに自宅に持って帰って植えた。

今でもちゃんと庭に生えてる。


あとは全然記憶にないけど、俺が3歳のころ、
その祖父母家の鴨居?に向かって手を振って笑ってたらしい。

俺はその時母親に、

「ねえねえあの人、
俺のこと良い子だって言ってくれたよ!」

みたいなこと、
うきうきしながら報告したんだと。

後で聞いたけど、
その鴨居は祖母(父親の本当の母親)が自殺したとこだった。

ちなみに俺の父親は、
祖父と義理祖母とすごく仲悪いし、
兄妹間もぎくしゃくしてる。

父方の実家は内情が相当ドロドロしてる上に、
狐とか狸とか出る山奥の村で、
そういう事情もあるし変なことが起こる。

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