昔、富○急ハ○ランドへ遊びに行ったときのこと。

彼女と初めての遠出で楽しく一日過ごして、
帰りの高速バスに向うことにしたのですが
入園口が二つあって、
高速バスの待っている入園口とは別の入園口から出てしまいました。

「間に合うかな」

愚痴りながらも
仕方なく園内の外をぐるっと回って歩くことにしました。

途中トンネルを抜け、
高速横の道路を進んでいくと
草木の茂った道が続いています。

「大丈夫なの?」

彼女が心配そうに声をかけますが
マップを頼りに今は進むしかありません。

しばらく歩くと目の前にフェンスがあり、
行き止まりかと思い目を横に向けると
下に続く階段がありました。

小さなトンネルでした…

霊感ゼロの僕ですが
なぜかここへは入ってはいけない、
と直感したのですが

彼女に手を引っ張られるように
トンネルへと入っていきます。

中は真っ暗で
数十メートル先に出口の光が見えます。

早くここから出たい一心で強く手を握りながら

「戦○迷○より怖いね」

なんて冗談を言ったのですが
彼女はポツリと

「前にもここに来たことあるよ」

反射的にその手を離していました。

彼女ではない!

本能的にそう感じて出口へと急ぎます。

出口へ出ると
同時にトンネルから彼女の悲鳴が聞こえます。

勢いよくトンネルから出てきて、
僕の顔を確認するや否や
泣き出してしまいました。

彼女曰くトンネルへ入るとき、
自分は手を引っ張ってなんかいない。

引っ張ったのは僕の方だと言うのです。

そして僕と全く同じことを彼女も体験していたのでした。

お互い顔を見合わせバスへと向かいます。

結局時間に間に合わずに
チケットを新たに買うことになりました(汗)


いまだにあの体験は何だったのか不思議に思います。

トンネルのことを調べてみましたが
検索しても見つからないのですが
どなたかご存知ですか?

あのとき僕等に語りかけたのは
いったい誰だったのでしょうか。

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