大学生のころ、
一般教育科目を担当している非常勤講師の女性の先生で、
少し足の悪い人がいた。
そして俺は一年生の時にその先生の授業をとっていて、
彼女とは多少は話したことがあった。
ある日、
大学までの通学電車の中で先生とばったり会った。
手すりに寄りかかり
右足をかばうようになんとか立っている先生の姿を見ていられず、
優先席に座っていた背広を着たおっさんに、
「すいません。
この人足悪いんで、席譲ってもらえないですか?」
と声をかけた。
おっさんは特に返事もせず軽くうなずき、
すぐに席を立ってくれた。
「ありがとう」
と微笑みながら座る先生の姿に、
「あれ?」
と不意に、
何かいびつな物を見たような、
奇妙な感覚を覚えた。
数年後、
大学を卒業した後に風の便りで聞いた話だが、
先生は何か大きな問題を起こし大学を退職したそうだ。
大学側としてもあまり公にできないような話で、
首にすることはできず
辞職という形をとらせたようだ。
一つわかっているのは、
実は先生の足は少しも悪くなかったらしい。
なんであの先生がそんな演技をしていたのかはわからん。
そしてそのことが事件と関係あったのかどうかもしらん。
ただ、あの時
「ありがとう」と答えた彼女の目は、
なんだか黒目が異様に深くて、
いや、深いというより、
『深い』とか『浅い』とか、
そういうものすら感じられないほど何もない真黒な闇のように見えて、
ちょっとだけぞっとしたことを思い出していた。
月並みな表現になってしまうんだが、
目が全く笑っていなかったんだよあの人。
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コメント
コメント一覧 (10)
無いでしょう
かつて私が受けた講義の非常勤講師は、別の大学(医科大学)の教授で医学博士であり、私の在学する大学に非常勤講師として招かれた人でした。法学部であれば、弁護士を本業として活躍している人を非常勤講師として招く場合などもあります。
件の女性はどうだったのですかね? 「大きな問題を起こし大学を退職」とあるので、自分が正規に勤めている所で不祥事を起こしたという事だろうが、読みようによっては投稿者の大学に "非常勤講師として正規に勤務していた" とも取れます。どうも投稿者は非常勤講師の何たるかを理解していなかったのでしょうかね? 些細な事かも知れませんが、基礎的な裏付けがあいまいなので肝心の話も空回りでした。長文コメ失礼。
偽の診断書で手当てをもらっていた
とかのレベルじゃないよね。
何の講師か知らないけど
学歴詐称とか、無資格者だったとか。
あと、口の悪い先生とかタチの悪い先生とか…
ということは、
誰かに成りすましてた替え玉?
そう、中学の時に体を擦り付けてくる先生がいて気持ち悪かったよ。卒業してよくメールがあったけど無視(* ̄ー ̄)
削除しちゃえ。