晴れ女時代に転職した会社は、
毎年夏休み前に全社をあげて夏祭りをするのだ。

会社のグラウンドに取引先やお客様、
ご近所の人を大勢招いて相当大掛かりにやるんだけどね。

それが梅雨の真っ最中にやるもので、
毎年すさまじい雨になる。

「自分が入社して40年、1度も雨が降らなかった年はない」

と、祭り大雨宣言をしているジジイがいた。

そのジジイに

「私は凄い晴れ女だ。
私が入社したので今年は晴れる」

と、1万円かけて雨晴れ対決することになった。

祭りの準備は前日ぐらいから始まり、
グラウンドに電源引っ張ったり、
ステージ作ったりテント張ったりとか色々あるんだけど、
その間ずっと雨だった。

女はその手の力仕事はしない代わりに、
当日お好み焼き焼いたりヤキソバ作ったりする。

当日はなんとか雨はやんでて、
私がヤキソバ焼いてるその間に雨は降らなかった。

8時に引けて、
(祭りそのものは10時ぐらいまでやってる)

「ホラね、降らなかった。私の勝ちだ」

とほくそ笑みながら、
帰宅するべく歩いて5分くらいの駅に入ったとたん、
デカイ雷が落ちて大雨が始まった。

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