俺の小学生の頃の話。
母ちゃんはよく謝る人だった。
ふざけて遊んで転んだだけなのに
「私が見てなかったから…ごめんね」
とか、
遅刻しそうなのは俺が目覚ましかけ忘れたのが原因なのに
「起こさなくてごめんね」
とか、
自分が悪くないことでもとにかくよく謝ってた。
そんで小5の夏休み、
父方のじいちゃんの家に帰省したとき、
俺は夏風邪をこじらせたらしく高熱を出してしまった。
真夏なのに布団をかぶって
寒い寒いってブルブル震えていた。
じいちゃんちでの二泊三日は寝て過ごし、
家に帰ってから医者へ行けど熱は下がらず
一週間以上経った。
母ちゃんはあいかわらず毎日のように
「せっかくの夏休みなのに…ごめんね、ごめんね」
と謝っていた。
そんな中、
じいちゃんばあちゃんが家に遊びに来てくれた。
そろそろ熱も下がったろうと思ったんだろうけど、
まだ具合の悪い俺を見て驚いていた。
俺にもじいちゃんばあちゃんにも執拗に謝る母ちゃんを見たばあちゃんは、
「あんた、いつもそうやって自分が悪くないことで謝って、
いらぬ罪を作ってないかい?
罪作りも罪。
親の因果が子に報いだよ」
と母ちゃんに言った。
それから母ちゃんは
しばらく泣いていたようだった。
ばあちゃんたちはそれから長居せず、
「早く元気になれ、またおいで」
って言って帰って行った。
次の日、嘘みたいに風邪は全快した。
母ちゃんもそれからは自分が悪いこと以外は謝らなくなった。
まあ風邪なんてそのうち治るものだし
大して不思議って言えないんだけど、
心に残っているので書いてみた。
【意味怖】意味がわかると怖い話の最新記事
コメント
コメント一覧 (18)
お母さんの「ごめんね」は、単に口癖だったと思われますが、その結果が主様へですか。
ズバッと見極め一刀両断、おばあちゃんお見事でしたね。
口癖を直すのは結構大変な事。お母さんも頑張った!!
生きてる人間でも
トラブルが起きた時に謝罪や反省を口にすると
全力でお前が悪いと攻撃してくる輩がいるからね。
母が謝ったら子どもが風邪ひくとか、そんな因果あってたまるか
こういう陰湿なイビリのせいでお母さん萎縮しまくって今まで謝りすぎてたんじゃない?
んで、今回の件でいい加減ぶち切れて強キャラにチェンジしたとか
洒落怖なのに鬼女目線だと嫁姑バトル話に見えてしまう
諸外国では簡単に謝ると
不利な立場に追いやられますから。
もう少し優しく言ってあげればよかったのに、と思った
生まれ育った環境(両親)によるんじゃないかな。母親がいつも謝る人でそれを見て育ったとか。婆さんがその呪縛を断ち切ったようにみえるが。
それだけ長く高熱が下がらないというのは
結構なのある病か、
霊障か。
無理矢理超常現象として結びつけるなら
母親は過去にトラウマがあって、自分を引きずっていて、
謝ることでストレスを回避していたが、
負のエネルギー発散させて、波長が合っている子供にえねるぎーが集中していた。
という感じかしら。
子どもの目からみても自分が悪くないことまで謝る母親なんだから。
こんなの、アカの他人から見ても胸糞悪いわ。
「あんたのせいじゃないよ」と言ってもらい続けて代理ミュンヒハウゼン的な構ってチャンになってたんでは。
子どもは母親の心理状態で体調崩したりするから、気付いて覿面回復しても不思議じゃない。
同様に、話しかけても無機質に
ありがとうございますなんて連発する人もいる。
丁寧に振る舞いながら相手を拒否する慇懃無礼なやつ。
人様のことをグダグダ批判するような奴らより、慇懃無礼な奴のほうが数倍マシだ。
そう。俺みたいに、明らかに※12や※13みたいな奴らを激しく不快かつ鬱陶しく思う奴もいるってことだな。
気持ちは分かるが少し言葉がすぎるぞ。
何か書き込んでると思ったら、こんなことやってたのか。全く…………こういう場でケンカするな!
煽るほうも煽るほうだが反応するほうも反応するほうだ。いい加減にしろ!!
謝りすぎる事で良からぬものまで引き入れてるって事かね。