小さい頃、癇癪持ちだった私。
小学校入る前だったから、
4~5歳の時だったと思うが
気に入らないことがあると喚いたり大暴れしていた。
ある日母親が、私に向かって
「お前がおこりっぽいのは、
お腹の中に虫がいるからだ」
といって、おまじないをしてくれた。
母親がなんか呪文みたいなのを唱えながら、硯で墨をすって
その墨で、私の手のひらと甲にボン字みたいな模様を書いた。
「もう少ししたら虫が出てくるから」
と母親が言って部屋を出て行った。
その直後、手のひらがむずむずし始め
手の平の毛穴から、
煙みたいなものがぶわーっと出てきた。
煙というか、糸というか。
丁度、駄菓子屋に売ってた妖怪煙みたいなものが
手からわさわさ出てきて、
私は焦って大泣きしながら母親を呼んだ。
その後のことは覚えてないけど、
そのおまじないをしてから
私はあまり怒る事が無くなった。
でも時々、本当に腹に据えかねる事があったり
イラ付いたりすると
指先から白い煙みたいなものが出てくる。
その煙、最近気付いたんだけど
蛆虫を細長くしたような、
ヒャクトリ虫みたいなホントの虫に見えるんだよね…
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コメント
コメント一覧 (29)
さあ本文読もう
癇癪の原因が体からでてく。
だから怒らなくなった。
とても不思議な話だよね。
残念。
いわゆる『癇の虫』という奴だね。
お母さんはは、蟲師だったに違いない。
昔は、まじないできる婆さんがいたって聞いた事ある。
うちの癇癪持ちの子にも虫いそう。
やり方教えて下さい。
投稿者さんは江戸っ子なのではないでしょうか? でも、それなら「てのひら」を「てのしら」と言うかな?
※11
手の甲ですね。
正気を忘れるくらい怒ってしまう子の手の平から虫を出してぬーべーが退治する話。
疳の虫は意外とポピュラーみたいだからどの漫画思い浮かべるかで世代が分かりそう(笑)。
『疳の蟲』って、土井美加のナレーションが聞こえてくる気がする。
呪文は分からないが、あらじおを子供の手にすりこむ行程があった。
他の家でもしてたのね、あれ。
やっぱり白くて細長い虫みたいなのが手から出ていくんだって。
従姉に話したら「あんたやってもらってないの?」って驚かれたくらい。
うちの地方では子供の頃に当たり前にやるっぽい。だから怖いものじゃないよ。