幼いころ、房総方面での話。

電車を乗り換えて、
親とはちょっと離れた席で妹と窓の外を眺めていた。

すると母と父があわてたように

『こっちへ来い』

と手招きする。

急かすようになぜか次の駅で降ろされ、
わけを話された。

私たちの隣に座っていたおじさんは眠っていたんだけど、
しばらくするとそのおじさんのおでこの皺部分がむにゅーっと開いて、
そこには目があったらしい。

その目は黄色く濁っていて、
血走っているのまで見えたらしい。

父は唖然としていたんだけど、
そのうち目が動き出して、
母が

「よくない!」

と父に言い、
私たちを下ろしたらしい。

残念ながら私は隣にいたんだけど見てない。

今でもあれだけは本当だと言っているので、
本当なのかなと思っている。

単眼は見たことがあるけど、
三つ目は見たことがないし、
そんなことってあるのかな?

そのおじさんは
自分に第三の目があるのは知っているのかな?

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