もう20年以上前の話。

小さい頃、
近所によく遊んでくれるお兄ちゃんがいた。

10こくらい年上で、
私は「小野兄ちゃん」と呼んで慕っていた。

小野兄ちゃんは塗り絵や着せ替えなど、
女子の遊びにも付き合ってくれ、
当時の私は実の兄より慕っていた。

その日も小野兄ちゃんと遊んでいた。

神社で石を拾っていた。

当時動物に見える石集めにはまっていた私は、
小野兄ちゃんが見つけた鳥の形の石をもらった。


しばらくして雨が降ってきた。

帰ろうと思い小野兄ちゃんを探した。

雷が鳴り出した。

小野兄ちゃんがいない。

心細くなった私は、
家に向かって走った。

お兄ちゃんは大人だから大丈夫。大人だから。

小野兄ちゃんが、
神社の裏山で首を吊って死んでいるのが見つかった。

最近になって、
神社の境内から死体の場所まで、
石が点々と落ちていたらしいこと、
死体の口に石が詰まっていたことを聞いた。

小野兄ちゃんは、
私に見つけてほしかったのだろうか。

雨が降ってなければ見つけていたのだろうか。

小野兄ちゃんにもらった石を、
今も捨てられずにいる。

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