自分の実体験。

気のせいと言われれば終わりな話だけど一つ。

自分は学生アパートの角部屋かつ、
アパートの正面に見える二階の部屋を借りている。

ベランダからはアパート前の小道が見えて、
そこを歩く近所の住民の話し声やらがよく聞こえるんだ。

その部屋に住み始めて2年ほど経ってきた頃。

アパートの隣のお家のおばあちゃんが痴呆症を患ったようで、
早朝によく一人で家から出ては、
アパート前の小道をウロウロしながら、

「アァァア、アァァア」

と不規則な息遣い?に近い唸り声を上げているのを
よく耳にするようになり、

「隣のお家の人大変だろうなぁ」

と思いながらも、
あまり気にせず生活していた。

それが連日続いて、
蝉の鳴き声と同じくらい聴き慣れてきたころ、
その日の唸り声はやけに立体感のあるものだった。

いつもならアパート前の小道、
ソコソコの距離のところから聞こえるはずが、
その日はやけの音が上下左右する気がした。

「おばあちゃん移動しすぎ。空飛んでるやろ」

なんて考えていたら、
明らかに近すぎる、
自分の部屋のベランダで唸ってるような大きな声で、

「アァァアッアァァアッアァァアッアァァアッアァァアッ」

って聞こえた。

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