10年以上前の自分が中学三年生の夏休み時の話。

夏休みのある日に、
同級生のAから肝試しをしよう的なメールが来た。

Aは野球をしてて
体格が大きく学年の中心的ポジションというか、
悪い奴ではないけど少し強引なところがあって断りづらかった。

メンバー選びは任せるとの事だったので、
なるべく頼りになる奴を誘って行った。

誘ったのはボクシングをしてて
Aを止められそうなイケメンのB。

勉強できるうえに実際頭もいいC。

呪われたりしたら
コイツの家に頼んでお祓いしてもらうと
金持ちのDを誘った。

最初は地元の廃墟に行って
写メをパシャパシャとる程度だったけど、
野良猫が住み着いてるのか獣臭いばかりで、
霊的なもんなんて起こりやしない。

Aが業を煮やして山の方に行こうと提案。

Bも案外ノリがいい方なので承諾し、
事実上止められるやつがいなくなってしまい
A先導で山の方へ。

山の方と言っても、
神社やらは近くにあった気はするが
特にいわくつきの山だとか神社って噂はない。

場所は覚えておらず
今となってはA達とも交流がないので何とも言えんが、
中学生が自転車でいけるような山は絞られてくるので大体分かるし、
少なくともそこ自体そういう噂はなかったと思う。

途中コンビニかスーパーで割り勘で懐中電灯を一本買い、
いよいよ山へ。

山へ登る道中に軽自動車が一台止めてあったので、
この辺りに何かあるんじゃない?と山の中へ散策に出た。

山の中に小屋があって入ったりもしたが
不気味なだけで特に何も起こらず、
半ばA達は諦めかけていた。

俺とC、Dはいい加減に帰りたくなっていた頃だったか。

小屋を出て辺りを歩いてると、
赤い服を着た女(コートかワンピースだった気がするけど忘れた)が
赤い布だか紙だか板を木に押し付けている?のを見かけた。

幽霊なのか人間なのかはその時は分からなかったけど、
とにかくヤバい!と思いみんな一目散に逃げだす。

女も追いかけてきてたようだけど
案外遅く割と余裕で逃げ切れそうだったのだが、
ここでCが

「あの女武器を持ってないぞ!!」

って旨の発言をしたと思う。

するとあろうことかBだけ女の方に向かい、
一瞬もみ合いになった後ボディを2~3発入れてしまい、
女はその場に蹲ってしまった。

Bは怒って色々問いただしていたが女はかなり苦しそうで、
すみませんだかごめんなさいだかを絞り出すのがやっとっぽかった。

逆にAがBを止めてくれてその場は収まり、
俺達は山を後にした。

女を見たのはこれっきりで、
誰かが行方不明だとか死んだとかのニュースも聞いてないから、
あの後女は多分普通に帰ったんだと思う。

その日は帰ってすぐに寝たと思う。

それから何日かして、
自室で過ごしていると何か妙な気配を感じた。

家には家族もいなかったし、
家中探したけどやっぱり誰もいなかった。

その日はカーテン閉めてたんだけど、
カーテンだけ開けてみると何か居たのよ。

何というか、
繊維束ねて無理矢理人型にしました、
みたいな真黒な変な影が。

俺の部屋道路に面してないし、
二階だしすりガラスなのに、
妙にはっきり見えてビビって動けなかった。

影は俺に対して横を向いてたんだけど、
俺に気付いたのかこっちを向いて
窓ガラスにべちゃっと張り付いた。

その時点で動けるようになってすぐ家を出た。

女の姿もマジマジと見た訳じゃないけど、
硝子に張り付いてたのは
女とは全く違う何かよくわからん化け物だった。

すぐに肝試しに行ったメンバーに連絡した。

Dだけ返信がなかったけど、
それ以外は全員何かしらを見たようだった。

すぐにでも集まりたいところだったけどAは野球、
Bはボクシング、
Cは塾と誰かしら都合がつかず、
8月6日の登校日を待った。

Dは6日の登校日にも来なかった。

学校で話をしていると、
AとBは夜に赤い影というかオーラみたいなものを見るらしいが、
ある距離からは近付こうとしないらしい。

黒い化け物は全く見ないそうで。

Cは俺と大体同じ感じらしいが、
Cはそれに加えて金縛りと赤い影も見るらしい。

これはヤバいんじゃないかと思い
俺達が取った行動は、
学年の暗そうな子、
所謂陰キャに片っ端から声をかけ
オカルトに詳しい奴を探して解決してもらおう、
というお粗末なものだった。

Cは一応お払いで
有名な寺や神社は既に調べておいたらしいが、
親にそんなことをいう訳にもいかず、
なるべく自分たちでどうにかしないとという事で、
オカルト君探しが始まる。

結果としてE君とFさんが協力してくれるというか、
AとBは脅してるつもりはないけど
目をつけられて面倒だから…
と半ば渋々調べてくれることになった。

その日のうちにE君かFさんかどっちか忘れたけど、
黒い繊維の化け物は女が作り出した怨念?で、
赤いオーラは女自身、
もしくは影に釣られてやってきたヤバめの霊では?とのこと。

塩の盛り方やら簡単な対処法は教えてくれたけど、
本人たちは霊感もない子達だったので
これ以上は何もできないと言われてしまった。

それ以降、
窓に張り付くようなことはなかったけど、
黒い化け物は依然として夜になると気配を発して
窓の外をうろちょろしている。

可哀そうなことに
E君Fさんも似たようなモノが出るようになってしまったらしい。

どっちがどうとかは忘れたけど、
二人ともC寄りの状態で
Cよりも参っている感じだった。

俺も朝起きると塩が散らばってたり、
ほぼ毎日続く気配に怖くて仕方なくなってきたので、
俺はAとBに改めてどうにかすべきだと相談してみた。

Bはかなり嫌そうだったが
親父さんが自称霊感持ちだとの事で、
D除く全員が揃える日に
親父さんのお家へお邪魔することになった。

確か丁度今くらいのお盆の時期だったと思う。

親父さんの家って言うのはBの家離婚してるからね。

Bの親父さんの家へ行くと
玄関先で親父さんが待ってて、
塩とお猪口に入ってた酒?みたいなものを全員にかけてから
家にあげてもらった。

お家の仏壇に手を合わさせられてようやく、
親父さんは

「お前らこんなもんどこでひろったんや」

とかなり御立腹だった。

親父さんがいうには俺達に憑いてるものは、
問答無用に家に入ってこれるほどのモノじゃなさそうではあるけど、
かなり厄介な感じはするらしく、
生命力だかオーラ?が弱いものほど影響を受けているんじゃないか
ってことを言ってたと思う。

AとBは感じこそ違うが
オーラだかが尋常じゃないレベルで強く、
そういった悪い者の影響を受けにくいらしい。

俺は弱くはないけど
その辺によく居る兄ちゃんの感じって言われたのをよく覚えてるわ。

Cには話してもないのに
君頭ええやろというてたのも覚えてる。

EとFには可哀想になぁ…みたいな同情してた辺り、
あんまり強くなかったか、
ある程度の背景察したんだと思う。

全員背中触られてトンッとされたあと、
Bの家の墓参りに連れていかれた。

Bの親父さんもちゃんとした除霊ができるとか
霊をハッキリと認識できるようなレベルでないらしく、
先祖頼みで、ダメなら全員の親に頼んで
きちんとした除霊をしてもらおうという話になった。

背中トンは、
親父さんの気やらを分けてもらったのと、
悪いものを応急的に出しただとか。

これでなんだかんだ化け物はみなくなった。

多分Bのご先祖様のおかげかなと勝手に思ってる。

時期にバラつきはあったけど
全員8月中には見なくなってた。

因みにDはすぐにお祓い行ってたらしく、
しばらく連絡が取れなかった。

俺のDの親を頼みの綱にする目論見は外れた上に、
Dの親御さんからはABC共に目の敵にされたらしく、
卒業するまでDとは話さないこともないが疎遠になった。

これで話は終わりなんだけど、気になるのが、

・女は生きてる人間だったと思う?
・女が木に赤い紙だかを押し付けるような行為について分かる人いる?
・黒い化け物と赤いオーラの正体は何?
・何で個人ごとに見るものやらのバラつきがあったのか?

ってこと。

分かる人がいたら教えてほしい。

拙い文章で済みませんでした。

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