この前変わった人間に会ったんだが聞いてくれ。

地域の夏祭り(かなり田舎)の手伝いに行って、
帰途についたのが10時くらい。

薄暗い畦道を一人でトボトボ帰ってたのね。

なーんかいつもより暗いなって思ったんだけど、
気にせずに歩いてた。

そしたら前方の木の電柱の所に人がいるんだ。

俺は目がいい方じゃないし、
かなり暗かったからこの距離では気付かないはず。

なんていうか、
暗闇の中に薄い光の輪郭がある感じ。

上手く言えないけどさ。

通りすがりにチラッと目をやると、
そいつと目があった。

ちょっとビクってなったけど、
向こうも驚いてた。

気まずいなーと思いながら通り過ぎる、
途端に明るくなったんだ。

一斉に民家の明かりがついたからだった。

「あーだからいつもより暗かったのか」

と気づいたんだけど、おかしい。

同じタイミングで一斉に何棟もの民家に明かりがつくか?

んで、ふっと後ろを向くと、
電柱には誰もいなかった。

通ってきた畦道に目を凝らしても誰もいない。

気味悪くなったんで、足早に家に帰った。

あの人は何だったんだろうか?

【意味怖】意味がわかると怖い話の最新記事